「
宝塚記念・G1」(28日、阪神)
ラッキーライラックが24日、栗東CWで力強く動いた。5馬身ほど前方にいた他厩舎の馬を目標にする形で、軽快にラップを刻む。直線ではいつも通りに遊んで尻尾を振り、余力を残しながら6F83秒2-38秒4-11秒7とパワフルに伸びた。
松永幹師は「先週、しっかりと追ってあるので単走で、ラストを伸ばしました。ちょうど前に他厩舎の馬がいたので。うまく目標にできましたね。ええ、いい動きでしたよ」と納得の表情だった。
17年
阪神JFを勝ち、
JRA賞最優秀2歳牝馬に輝いた。クラシックでは結果を残せなかったが、古馬となって昨秋の
エリザベス女王杯で復活V。続く
香港ヴァーズでも2着に入った。前走の
大阪杯では牡馬を撃破して3つ目のG1を手中にした。
「考えてみれば2歳時はそこまで力が付き切っていなかったと思います。前走と比べてもさらに馬体が大きくなった。それに肉体面もそうですが、精神的にも強くなった」と指揮官は目を細める。
ファン投票は
アーモンドアイに続く2位で、ファンから10万票を超える支持を受けた。「たくさんの票をもらって出走メンバー中、最上位なのはうれしいですし、期待を感じますね。力を出せるように持っていきたい」と師は気を引き締める。
グレード制導入の84年以降、挑戦したJRA最優秀2歳牝馬は
ニシノフラワー、
ヤマニンパラダイス、
メジロドーベル、
ウオッカ、
ブエナビスタと名牝ばかり。それでも10、11年ブエナの2着が最高で、ことごとく牡馬に跳ね返されてきた。完成の域に達した
ライラックが厚い壁を突き破り、
大阪杯の再現を決める。
提供:デイリースポーツ