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日曜函館千八で初陣 ロジモーリス群抜く完成度で父に待望の初勝利プレゼントだ/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2020年07月08日(水) 18時00分
 ディープインパクトキングカメハメハを相次いで失ったことで、次世代を担う種牡馬の出現が急がれる。エピファネイアが初年度産駒からいきなり無敗の牝馬2冠馬デアリングタクトを出している。今年の新種牡馬への期待も高まったのだが…。二枚看板ともいえるドゥラメンテモーリス産駒が思わぬ苦戦を強いられている。5日終了時点で前者はJRA・17戦1勝、後者に至っては21戦未勝利。特にモーリス産駒は東京開幕初日のデビュー戦でブエナベントゥーラがクビ差2着に敗れてからここまで、勝ち名乗りを上げる馬が出てこないとは誰も予想し得なかった事態である。

 果たして「負の流れ」を断ち切るモーリス産駒は?鞍上ルメールで日曜(12日)函館芝1800メートルでデビュー予定のロジモーリス(牝=母メチャコルタ・国枝)への期待が日に日に高まっている。いきなり余談だが、この久米田正明氏所有の冠名ロジ+父馬名(一部含む)といえば、2009年のダービー馬ロジユニヴァースがいる。同馬はやはりネオユニヴァースの初年度産駒。オーナーの神通力が、モーリス産駒に新しい流れを生み出すかもしれない。

 もちろん、ロジモーリスの実力は“本物”だ。それを証明したのが1日に本馬場で行われた1週前追い切り。同世代3頭併せの真ん中で、楽々と先着を果たした(5ハロン65.2-12.4秒)。両サイドの鞍上は体重の軽いジョッキー。ロジモーリスに騎乗していた担当の大岩助手は「体重差もあったのに、僕が乗って動けましたからね。目一杯には追ってないですし、まだ2つくらい上のギアがありそうな感じ。操縦がしやすくて、“行け”と促せば行ける。完成度が他の2歳に比べて高く、古馬に近い乗り味なんですよ。今のところ欠点らしい欠点が見当たらない」とベタ褒めだ。

 春先に一旦、美浦に入厩してゲート試験に合格。その後にノーザンファーム天栄に放牧に出る際は458キロだった馬体重が、函館入厩時には496キロまで増えた。素質馬が揃う国枝厩舎の2歳勢において、美浦ではさほど目立つ存在ではなかったというが、短期間の急成長でメキメキと頭角を現してきたのだ。

「脚長で見栄えのする馬体。函館に来ている堀厩舎の知り合いの助手も“モーリスに似ている”って言ってくれます。スピードの乗りが速いだけでなく、長くいい脚が使える。距離はあったほうがいいし、函館の馬場(芝)も合いそうですね」(大岩助手)

 父モーリスは2歳10月にデビュー勝ちを決めているものの、堀厩舎への転厩を経て、明け4歳1月からGI・4連勝を含む破竹の7連勝を決めた晩成型(最終的にGI・6勝)。産駒の不振はそのあたりも影響しているのかもしれない。

 しかし、ロジモーリスは2月5日の早生まれ。何より担当者の感触からは群を抜く完成度と素材の確かさがはっきりと伝わる。セレクトセール(13、14日=ノーザンホースパーク)が次週に迫る中、その前に産駒の初勝利を挙げられれば、最高の親孝行になる。

(立川敬太)

東京スポーツ

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