「
関屋記念・G3」(16日、新潟)
2年前の覇者
プリモシーンが、Vへの策を施している。今年の初戦となった
東京新聞杯で3つ目の重賞タイトルを手にしたものの、その後の2戦は見せ場なく敗退。高い能力を秘めながらも、気難しい面が邪魔をして、ひと息の内容に終わることもしばしばだ。
ダービー卿CT5着、ヴィクトリアM8着の近2走がまさにそれ。心と体の
バランスが取れず、本来のパフォーマンスを発揮できなかった。木村師も「ここ2戦は失敗しました。
ピークに持っていくのが難しいタイプ」と分析する。
そこで、この中間は調整法に変化をつけた。まずは軽めのメニューを多くこなして体をつくり、1週前追い切りはハードに。G1馬
ステルヴィオをパートナーに指名して、長めから意欲的に併せ馬を敢行した。
ここで気持ちのギアをトップに入れる策。美浦Wで7F98秒0-12秒4(馬なり)のタイムに、「いい調教ができました。これでスイッチが入ってくれれば、光が見えてきます」と師はうなずく。1週前の段階ではあるが、狙い通りの調教はできている。
「新潟外回りコースは結果が出ていますから」と指揮官は舞台適性の高さを強調する。あとは力を出せる状態に持っていくだけだが、その課題も中間の調整法により、克服の方向へ進んでいる。2年ぶりとなる越後参戦。5歳牝馬が再び輝きを放ち、4つ目のタイトルを手に入れる。
提供:デイリースポーツ