ヒラソールが競走除外となって中央馬は4頭。その争いに、地方馬では地元2戦2勝の
キャプテンハウテンが2番手で果敢に挑んでいったが、それも3コーナー手前まで。3コーナーを回るところからは中央4頭が一団となっての争いとなった。
まずポイントとなったのはスタート。サヴィが抜群のダッシュを見せた。
ヤマニンアンプリメはそもそも逃げたことがなく、砂の重い最内1番枠ではなおさら無理して逃げるという選択肢はない。
コパノキッキングは出れば速いがスタートには難があり、今回はダッシュがつかなかった。ようやくエンジンがかかったのは1周目のゴール板あたり。
メイショウテンスイはゲートを出た瞬間、外によれてこれも出遅れ気味だった。結果、サヴィはすんなりと逃げが叶った。
もうひとつは微妙なハンデ。牝馬ながら56kgを背負った
ヤマニンアンプリメは4番手から、トップハンデ58.5kgの
コパノキッキングはやや離れた位置から追いかけることになった。直線の短いコースだけに、向正面の半ば過ぎで前をとらえにかかる。しかしマイペースで楽に先行できたサヴィは、うしろが来れば来るだけペースを上げることになる。ハンデを背負って向正面から追い通しとなった人気2頭にはいかにも厳しい流れになった。
「気性的に難しく、飲み込まれたらやられてしまう」(
和田竜二騎手)というサヴィだったが、4コーナーでは外の
メイショウテンスイ、内の
ヤマニンアンプリメに並びかけられはしたが、そこで持ちこたえた。好スタートから逃げたことで、さまざまにうまく運んでの勝利となった。
3歳の
メイショウテンスイは、サヴィより3kg軽い53kg。前半は
キャプテンハウテンを挟んで差のない3番手を追走したが、サヴィが真ん中5番枠に対して、
メイショウテンスイは大外12番。さらに
メイショウテンスイは前述のとおりスタートで外によれる場面があった。その少しずつの差を考えると、枠順が逆で、普通にスタートを切っていたらどうだっただろう、そう思わせる半馬身差だった。
コパノキッキングは、2着から1馬身差の3着。4頭一団でまわった4コーナーではやや置かれる場面があった。同じようにコーナー4つの浦和の
JBCスプリントでほとんど勝ちに等しい2着はあったが、やはりこの馬が力を発揮するのは、ワンターンの広いコースだろう。
ヤマニンアンプリメはさらに1馬身1/4差がついての4着。向正面から縦長となって、実質中央馬だけの争いになっても、佐賀の1番枠は厳しい。2コーナーを回るところで
コパノキッキングに外からこられ、そこからは外に持ち出す場面がなかった。4コーナーではサヴィの内を突くしかなく、そのコース取りの追い比べでは厳しかった。