「新潟2歳S・G3」(30日、新潟)
活気十分の走りで好調をアピールした。
フラーズダルムは26日、栗東坂路で単走。全体時計は強調するほどではなかったが、数字以上に躍動感は十分。先週、
レッドアンシェルで
北九州記念を制した福永とのコンビで、重賞初制覇を目指す。
理想的なラップを刻んだ。
フラーズダルムは、見習い騎手を背に栗東坂路で単走。テンの1Fは15秒4でゆっくり入ると、途中で頭を上げる場面もあったが、しっかりとなだめ、徐々にスピードを上げて行く。ラストは鞍上が左右からハミをかけると、鋭い伸びを披露。4F55秒7-40秒3-12秒5。全体時計は平凡だが、1Fごとに加速するメリハリの利いた調整だった。
併せ馬と単走の違いはあるが、前走の新馬戦直前とほぼ同じラップで最終追いを終え、三浦助手は「時計は遅かったけど、しまいを伸ばす感じで反応は良かった。馬場も悪い時間でしたしね。動きはいい」と合格点を与える。「テンションの高い馬だけど、中間は牧場もうまく調整してくれて前走より落ち着きもあります」。この日も調教の行き帰りにパートナーをつけるなど、陣営の工夫も実っている。
19日の1週前追い切りに騎乗した福永も「馬自体はしっかりしてきたし、いい動きをしていた」と上積みを実感する。ここまで20年のJRA2歳戦で騎手最多の15勝をマーク。「最初が肝心だし、馬の一生が決まると言っても過言じゃないから。その馬の状況に合わせ、少しでも関わった者の責任として、活躍できるようにやっているだけ」。今回も馬の個性を生かし、持ち味を存分に引き出すだけだ。
馬体重は大幅に増えそうだが、鞍上は「全然問題ない。太め感もないしね」と不安視していない。「初戦もセンスが良かった。左回りはやってみないと分からないけど、問題ないと思う」。実戦タイプの2歳牝馬が、好調・福永とともにタイトルをつかみ取る。
提供:デイリースポーツ