明日5日、札幌競馬場で
札幌2歳S(GIII、芝1800m)が行われる。札幌最終週に行われる恒例の2歳重賞。短い夏の北海道開催の終わりが近づいてきた。
注目は
ウインルーア。1200mの新馬戦こそ11着に敗れたが、2戦目は1800mに距離延長をして初勝利を挙げた。6頭立ての少頭数を後方からレースを進め、向正面半ばでラチ沿いをスルスルと上がっていき、4コーナーでは逃げ馬の後ろで少し追い出しを待ちつつ、直線で2頭の間を抜け出した。
キャリアの浅い2歳重賞では、馬群で競馬ができるか、追い出しを我慢できるかなどをポイントに考えるが、
ウインルーアはともにクリア。ここは14頭立ての多頭数になるが、前走のレースぶりからもこなすだろうし、前走の勝ちタイム1分49秒7は出走馬の中で上位だ。
バスラットレオンは新馬戦の前半1000mを65秒1の超スローペースで逃げての勝利。スローでも折り合え、上がり3ハロン33.6秒で直線は後続を突き放すレースは強いインパクトを与えた。今回は逃げて新馬勝ちした
ピンクカメハメハや、前走・
コスモス賞を逃げた
コスモアシュラなどもいるため、すんなり逃げられるかが鍵だが、素質は高そう。
ピンクカメハメハは
宝塚記念を制覇した
スイープトウショウの半弟。母が25歳の時の仔になるが、「今は食べ物も環境もいいですし、馬さえ丈夫なら高齢出産でも大丈夫です」と
森秀行調教師。新馬戦はダッシュよくハナに立ち、向正面で後続からマクってこられたときに多少力んだものの、ムキになりすぎず、直線もしっかり伸びて勝った。
ジオルティの前走・未勝利戦は、逃げ馬の後ろで脚を溜め、直線で満を持して追い出された。すでに2頭が抜け出してはいたが、それをしっかり差し切っての勝利。ここでも上位争いに加わりそう。
ソダシは白毛として初めて
JRAの芝の新馬戦を勝利した馬。「ダート血統ですが、洋芝適性があると思い、函館でデビューさせました」と
須貝尚介調教師は話す。新馬戦の直線ではパワフルさも感じさせる走りでしっかり伸びており、白毛馬初の
JRA芝重賞制覇が期待される。
札幌2歳Sは明日5日札幌11R、15時25分発走予定。
(文=大恵陽子)