■秋華賞でリアアメリアに騎乗予定の川田将雅騎手

――前走のローズSは快勝でした。
川田　はい、とてもいいリズムで競馬を生み出してくれまして、やっと久しぶりにこの馬らしい走りができたんじゃないかなと思います。

――脚質が完全にモデルチェンジしたんじゃないか、という印象を受けましたが？
川田　(リアアメリアが)ちゃんと競馬をしたのは2回目ぐらいの話で。初戦、2戦目はまともに競馬をわかってなかったですから。そういうことを思えば、脚質を変えたというよりは、やっとこの馬のリズムで走る競馬ができたのだと思います。

――ローズS後は安堵感がありましたか？
川田　そうですね。まず何よりも、これだけの素質馬が改めて“走ることができた”ということに、(リアアメリアに)関わるみんなで安堵したというのが一番です。

――スタートも決まりましたが、これは良かった点ですか？
川田　スタート、ゲートの中が好きではなく、あまり得意ではないので。ローズSはうまいこと出てくれましたが、安定して出れるかどうかは今後も課題ではあると思ってます。

――非凡な能力というのは、デビュー当初から感じられていたんでしょうか？
川田　もちろんそうですね。新馬の前から素晴らしい馬であることは間違いなかったです。

――春に比べると成長は？
川田　精神面でだいぶ成長してくれたな、と思いました。体も幼いんですけど、それ以上に性格の難しさがテーマで競馬で力を発揮できないことに繋がっていたので。そういう面が成長したことによって少し穏やかになってくれてだいぶ意思疎通が取れるようになりました。(ローズSは)気持ちを切らさずに走ってくれたな、という印象です。

――今朝は追い切りがCWで行われ騎乗されました。感触は？
川田　順調にここまで来れたなという印象です。何の不安もなくここまで来れてます。

――京都は初めてです。京都の芝、内回り2000mはいかがでしょうか？
川田　特に何も気にはしてません。

――右回り、左回りともに勝ち星がある馬ですが、特にパフォーマンスはどちらも関係ないでしょうか？
川田　そういうふうに捉えてます。

――週末は雨予報です。馬場状態はいかがでしょうか？
川田　やはり、きれいな馬場でやりたいな、と思います。

――良馬場でしょうか？
川田　そうですね。桜花賞ではまったく走ることができなかったのですが、それは馬場の影響があると思っていますので、なおさら乾いた馬場でやりたいなというところです。

――桜花賞はかなり重たい馬場だったんですよね？
川田　そうですね。

――稍重くらいなら許容範囲でしょうか？
川田　どこまでかわからないです。乾いた方がいいのは間違いないです。

――ローズSのレース後、デアリングタクトに挑戦できるだけの器だと思っています、とコメントされていましたね。川田騎手の想いが表れていた言葉のように思えました。

川田　デビュー前から高い素質を示して、新馬戦を勝ったとき話題になったような馬でした。その後のデアリングタクトの活躍と、結果を出し続けている関係者や乗ってる松山くんにはこれだけ競馬界を盛り上げてくれてね、とても尊敬の想いがあります。

　けれども、こちらとしても精一杯の競馬をして、リアアメリアがしっかりと走った上で、一番いい結果を得られるようにと思って時間を過ごしてきてます。何とかリアアメリアとその関係者のために一番いい結果を得たいという思いです。

――ファンの方も一部ではありますが競馬場に戻ってこられました。
川田　これだけ長い間、お客様がいない中でも競馬を続けさせてもらいましたけど、こうやって二週続けて三冠がかかる中、僅かながらもお客様を(競馬場に)入れることができて、目の前で見ていただけるというのは、競馬にとってはとてもいいことだなと思います。

(取材・文：花岡貴子)