牡馬クラシック三冠の最終戦。使用される京都芝3000mは、3コーナー付近にある急こう配のアップダウンを2回通るト
リッキーな条件であり、出走各馬は3000mという未知の距離を走り切るスタミナに加え、道中をうまくやり過ごす折り合いや立ち回りの巧さも高いレベルで要求される。
1.凡走からの巻き返しは困難
過去10年で連対した20頭の内、前走4着以下に敗れていた馬は1頭しかいない。3着も、前走4着以下だったのは2頭だけ。前走凡走した馬がここで巻き返す余地はほとんどない。
2.京都経験が有利に働く
過去10年、関東馬は[1-0-1-46]と不振。その要因の一つとして、関東馬は京都コースを経験することが少ないため、
菊花賞で超えるべきハードルが増えていることが挙げられるだろう。半面、京都で2勝していた
ユーキャンスマイルが18年10番人気で3着、京都で圧勝経験があった
クリンチャーが17年10番人気で2着など、既に京都を経験して適性を見せていた馬が激走するケースはしばしば見られる。
3.上がりが要求される
3〜4コーナーからのロングスパートになるのが通例で、上がりの使えない逃げ・先行馬は例年苦戦しがち。前走上がり3ハロンタイムが1位だった馬は複勝率25.5%、2位だった馬は34.8%、3位だった馬が21.1%なのに対し、4〜5位は8.0%、6位以下は6.2%しかない。
抽選対象だが、京都でこれまで4戦して1・2・3・1着と堅実駆けしている
ディアマンミノルが面白い存在に映る。前走の2勝クラスは坂の下りをうまく利用しながら長く脚を使って勝利。その内容からしても京都適性が高いのは間違いないだろう。距離適性がどうかだが、前走で不良馬場の2400mを制したこと、そして父が
オルフェーヴルであることからこなす素地はあると見る。