このメンバーを見る限り、逃げそうなのはキメラヴェリテ、バビットあたりになりそうです。キメラヴェリテが枠の利を生かして先手を主張しそうで、バビットは控えざるを得ない形に。縦長でそれなりにペースも流れそうで、3-4コーナーからレースが動いて4角はほぼ一団となりそう。一方、馬場に関しては外も伸びる傾向で、全体的に直線で外側に出すことを考えると内外の有利不利はほぼないと言ってよさそうです。

　では、各有力馬の解説をしていきましょう。まずは、圧倒的人気になりそうなコントレイル。前走の神戸新聞杯はなんの不満もない勝利で、高いポテンシャルを発揮する見事なレース内容でした。縦長に加えて、雨が降らない馬場ならば3000mでも問題なさそう。今の福永騎手の安定感ならば大きく崩れることは考えにくいです。内目の枠ですが、スンナリと外に出せれば勝ち負けになりそうで、逆らうことができない馬となりそうです。

　ヴェルトライゼンデの前走を振り返ると、4角では勝つには絶望的なポジションでしたが、キッチリ2着まで追い込み、非常に価値のある走りでした。距離延長に関してもとくに問題はなさそうで、勝つまでのパンチ力は微妙ですが、安定した走りは素直に評価できます。2、3着の上位評価には入れたい1頭で、関西で乗り慣れた池添騎手も心強いです。

　前走のセントライト記念は自信の◎に指名したバビットですが、結果的に大楽勝で見事なレースでした。ただ、今回は先手を取れそうにないうえに高速馬場への対応がやや不安で、先行する形だと切れ負けする可能性が高いです。キメラヴェリテとの枠の並びを見ても、強引に行かれそうなここはやや評価を落としたいところで、次走以降、自分の形に持ち込める場面で買いたい1頭です。

　サトノフラッグの前走・セントライト記念はこの馬らしい負け方で、やはり東京よりも中山向きのタイプであることを証明する内容でした。今回の菊花賞との相性は正直言って微妙で、すべての面において条件は悪い方向に向きそう。ここは無印評価も検討したいところで、やや過剰人気タイプを考えてもバッサリ切りたいところです。

　前走は、結果的に動けず終いの競馬が響く敗戦だったガロアクリーク。距離や実力云々というより運のないレースでした。距離延長も血統的背景からいえばマイナスも、内枠かつ今の京都ならば問題なさそうで、ダービーほど走れれば十分に戦えるはず。人気も落としそうなここは狙い目となりそうで、コントレイルを上手くマークできればアッと言わせる場面もありそうです。

　以上、5頭をピックアップしてジャッジしましたが、正直言って、コントレイルについては逆らいようがない印象で、よほど大きな不利がない限りは勝利する可能性が高いでしょう。そうなれば、問題は2、3着。上記で取り上げた5頭のなかでも有利不利や馬場の適性、距離など見極めるポイントは多いので、そのあたりをしっかりと明確にしたうえで、やや力が足りない人気馬の評価を落としてオイシイ配当をゲットしたいと考えています。

　8週連続重賞的中で近2カ月の重賞回収率211%と好調を維持しているだけに、とにかく自信の◎から3連単で強気な馬券で勝負するつもりなので、最終ジャッジにぜひご注目ください。
(文＝倉本匠馬)