朝日杯FSへ向けての前哨戦だが、2歳戦で唯一の短距離GIIということで、ス
プリンターを目指していく若駒たちにとっての数少ない目標レースという意味合いもある。近年は夏の2歳短距離重賞の活躍馬がしばしば上位を賑わせており、距離短縮組が幅を利かせていた以前とはレースの傾向が変わってきている。
1.追っての味が求められる
ここ10年連続で、前半3ハロンより後半3ハロンの方が速い後傾ラップになっている。スピードはもとより、直線でのキレ味が重要となる点で、他場で行われる短距離戦とは異質な性格を持つ。
2.短距離重賞組の存在感が高まる
以前は距離短縮組が幅を利かせていた時期もあったが、近年は傾向が変わってきている。ここ4年連続で、
小倉2歳Sか
函館2歳Sで3着以内だった馬が2頭馬券に絡む決着となっており、短距離重賞組の存在感が非常に高まっている。
3.
サンデーサイレンス系の血統に注目
ここ5年の連対馬で、父と母父いずれもの父方の系図が
サンデーサイレンス系でなかったのは、17年の勝ち馬
タワーオブロンドン一頭だけ。昨年2番人気9着の
マイネルグリットは
サンデーサイレンスの血を持ってはいたが父母父、一昨年3番人気5着の
アスターペガサス、17年2番人気8着の
タイセイプライドは
サンデーサイレンスの血を持っていなかった。
リンゴアメは
函館2歳Sを制してデビュー2連勝。道中は押して押しての追走だったが、直線でもう一伸びして前を差し切ってみせた。その内容からして現状距離延長はこなせそうで、ある程度スローペースになっても対応可能と見る。楽しみな秋初戦だ。