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阪神替わりでも“マイルCS巧者”ペルシアンナイトの出番です!/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2020年11月20日(金) 18時59分
 競馬というスポーツは馬の能力や騎手の技術はもちろん、展開、馬場状態など、勝敗を分ける様々なファクターがあることは分かっているつもりだったが…。実際に現場で取材するようになると改めて実感させられる。

 特に「コース適性」に関しては思っていた以上に極端な得意、不得意が存在する。先週の競馬から分かりやすい例を挙げれば、福島で全4勝を挙げていたヴァンケドミンゴは、福島記念でもクビ差2着とほとんど勝ったも同然のレースを展開。「コース適性がドンピシャなら黙って買い」を肝に銘じた次第だ。

 そう考えると、2017年1着→18年2着→19年3着と3年連続で馬券になっているペルシアンナイトの「マイルCS(日曜=22日、阪神芝外1600メートル)巧者」ぶりは侮れないとできるはずが…。再三、話題に上がっている通り、今年の舞台は京都ではなく、阪神のマイル。となれば過去3回のようなわけにはいかない?

 これまで好走してきた京都マイルの場合、3コーナーからの下り坂をうまく利用して加速。つまり、コース形態こそがペルシアンナイトの末脚を引き出していた。阪神への舞台替わりで、この一連のサイクルが崩れても対応できるのかが焦点になるだろう。そのヒントを担当の齊藤助手が与えてくれた。

「若いころは体が柔らかく、しなやかな動きが特徴だったけど、古馬になってだいぶ筋肉質になり硬さは出ている。ただ、それがマイナスというわけではなくて、逆にパワフルになってきたとは言えるのかな。少なくとも阪神コースを苦にすることはないと思うけどね」

 言われてみれば、以前は力のいる洋芝はそれほど得意ではなかったペルシアンナイトが今夏の札幌記念では2着。ラッキーライラック(3着)に先着する大健闘を見せた。直線での力強い脚さばきは、マイルCSを制した絶頂期のトップフォームがよみがえったかのよう。もともとの末脚の切れに、洋芝をも難なくこなすパワーを手に入れた今のペルシアンナイトなら、直線で急坂が待つ阪神替わりはかえって好都合。仮にひと雨でも来て馬場が渋るようなら、まさにおあつらえ向きの状況にも…。

 実は管理する池江調教師もまた舞台替わりを前向きに捉えている。

「例年、この時期にピークを迎える馬なのは確かだし、前走(富士S4着)を見ても叩いて良くなりそうなレースぶりだったからね。阪神にも実績がないわけではないし(17年アーリントンC1着、18年大阪杯2着)、エンジンのかかりが遅い馬だけにワンターンのコースは悪くないはず」

 ピンチのはずだった舞台替わりを、逆に王座奪還へのチャンスに変えることができるか。ペルシアンナイトの走りにひそかに注目している。

(元広告営業マン野郎・鈴木邦宏)

東京スポーツ

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