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【ジャパンC】ワールドプレミア武豊が競馬史上「最も空気の読めない男」になる!/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2020年11月27日(金) 18時00分
 当方がまだ駆け出しのころに「左回りは初めてですけど、どうですかね?」と関係者に質問をしたら「アホなこと聞くな。馬はみんな左回りが得意なはずなんや」と一蹴されたことがあった。

 関係者から教えてもらったり、当方が個人的に調べた話をまとめると、もともと馬は右にゆがみがあって、左肩のほうが出しやすいらしい。それは母馬のおなかにいるときに右脚が下で、首を右に向けているため。左回りはコーナーまで左手前で走ることを求められる。よってどの馬にとっても、本質的には左回りのほうがいいはず、との結論に至った。

 だからこそ?物事を合理的に考える米国競馬は左回りで行われているし、日本の芝2000&2400メートルのレコードはいずれも左回りの東京でマークされているのにも納得がいく。

「左回りは初めてですが、コーナリングはスムーズと思わせてくれるし、左回りのほうがより走る感触があるんですよね」

 そんな興味深い話をしてくれたのが、昨年の有馬記念3着以来の実戦となるワールドプレミアの大江助手。一頓挫あって天皇賞・春を使えず、宝塚記念も見送り、実に11か月ぶりの復帰戦となると状況的には明らかに厳しいが…。

「昨秋に馬がグッと変わったように、まだまだ良くなる余地のある馬ですから。攻めで時計の出るタイプではないのに、1週前は坂路で好時計(4ハロン52.1-12.8秒)が出た。昨年と比べても筋肉のつき方が良くなって、いい意味で雰囲気も大人になってきています」

 大江助手が休養期間中のさらなる進化を示唆しているとなると、話は変わってくる。菊花賞勝ちから有馬記念3着善戦と元値は高いうえに、当時よりさらにパワーアップ。しかも初の左回りもむしろ得意となれば…。

 2015年朝日杯FSでのこと。JRA・GI完全制覇(当時)がかかっていた武豊エアスピネルリオンディーズ(M・デムーロ)の2着に敗れた際、「空気の読めないイタリア人がいた」とレース後に周囲を笑わせたことがあったが、今回は武豊自身が「3冠馬3強対決」で盛り上がる中、ワールドプレミアで空気の読めない騎乗を見せてくれるのではないか。ジャパンC史上、いや、日本競馬史上「最も空気の読めない第一人者」として、今後も語り継がれることをひそかに期待している。

(栗東の遠吠え野郎・難波田忠雄)

東京スポーツ

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