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有馬記念・G1」(27日、中山)
G1馬が8頭参戦と豪華メンバーがそろった年末決戦。この大一番を最大目標に掲げ、着々と準備を遂行してきた馬がいる。
ミッキースワローだ。管理する菊沢師は、春に同舞台で行われた
日経賞を制した時点で、この一戦を強く意識した。ここまでは全て計画通り。本番でラ
イバルを蹴散らし、その思いを実らせることができるか-。
『今年最大の目標』と菊沢師が
ターゲットに掲げた一戦がいよいよやってくる。今春、今回と同条件の
日経賞を快勝した
ミッキースワロー。「不器用なところがあって、今は右回りの方がいい。手前を変えてからの伸びが違うからね」と師は、春の時点から年末の
グランプリを意識。タイトル奪取につながる競馬を模索してきた。
4歳、5歳はともに5戦ずつ。2019年はG1には出走せず大事に使われたことで、6歳でも馬は若々しい。20年は
天皇賞・春、ジャパンCと2度G1に挑戦。3、7着と差のない勝負をしてみせた。
特に前走のジャパンCは、得意とは言えない左回りで健闘。「前走はいい競馬ができた。あの流れの中でも最後に脚を使っていたし、頑張ってくれた」と指揮官も評価する。
大一番へ向けて、中間の調整も順調だ。22日の1週前には美浦Wで
ダノンハイパワー(6歳2勝クラス)を3馬身追走。直線で気合を注入されると、迫力満点のアクションで併入に持ち込んだ。
「馬がぽやっとしていたので負荷をかけた。これで変わるでしょう。前走の疲れが思ったほどなくて、余力はある。このレベルを維持して出走させることができれば」とトレーナーは体調面に自信を見せる。
2年ぶりの年末決戦。20年はここに狙いを定め、逆算してレースを選び、余力を残してきた。展開ひとつ、乗り方ひとつ-。一発逆転の可能性は十分秘めている。
提供:デイリースポーツ