GI競走へと格上げとなって4回目と歴史の浅いレースだが、短い距離の2歳Sを使ってきた馬は朝日杯を目指す傾向にあり、こちらは中距離で行われる東京スポーツ杯2歳Sや、
京都2歳S、あるいは条件特別戦との関連性が高い。オープン特別時代、あるいはGII時代から数えると、過去10年で数えれば1戦1勝の馬が5勝をあげているレースだが、GI格上げ後はそうした馬は連対には絡んでおらず17年3着の
ステイフーリッシュのみ。
皐月賞と同じ舞台で行われるレースだけに、その名のとおり「
ホープフル=希望に満ちた」レースだ。
コーナーを4回まわり、そして2度の坂超えが待ち受ける中山競馬場の2000mコースはスタミナとともに器用さも求められるコースだ。将来性はもちろん大事だが、近年、冬場の厳寒期を休養にあてる有力馬も多く、ある程度の完成度も求められる。
◎
ランドオブリバティは8月のデビュー戦、そして10月の
芙蓉Sともに先行策から最終コーナーのコーナーリングで先頭に立ち、そのまま後続の追撃を封じ込んだ。2戦ともにスローペースの流れになったが、しっかりと折り合いをつけながら、ロスのない競馬が出来た。
キングカメハメハ産駒の半姉
リバティハイツはミスタープロ
スペクター3×5で瞬発力型だったが、こちらは
ディープインパクト産駒で5代アウトクロス。米国で芝中距離GI競走を2勝した母の特性を受け継いだか、デビューから2000m戦を使われ、前走の
芙蓉Sでは直線の坂でさらに後続を突き放す力強さも垣間見せた。
東京スポーツ杯2歳Sにおける○
ダノンザキッドは大物感あふれるレース内容だった。デビュー戦は最後の直線で若さを見せていたが、その瞬発力は見るものがあった。しっかりと間隔を空けて立て直し、プラス24キロの馬体重ながらも前半はしっかりと我慢を利かせて後半の伸びにつなげた。
マスターフェンサーや
ヴェロックスを送り出した
ジャスタウェイ産駒で、母はフランスの重賞勝ち馬で、仏
オークスの前哨戦サンタラリ賞2着馬の
エピックラヴ。半兄には
シンザン記念3着
ミッキーブリランテがいる血統だ。
注目しているのは、
ドゥラメンテ産駒で、ダービー馬
ロジユニヴァースの半弟▲
アドマイヤザーゲ。デビュー戦はスローペースの中しっかりと折り合いを付けて最後1ハロンで鋭い伸びを見せ、前走の
黄菊賞は出遅れて、道中はエンジンがかからないような追走だったが、直線に向くとしっかりと伸びた。まだ遊びながら走っている印象を受けるが、それゆえに奥もありそうだ。
△
ヨーホーレイクは、
カミノタサハラ(
弥生賞)、
ボレアス(
レパードS)の全弟。デビュー戦と紫菊賞は、ともに道悪競馬ながらも上がり3ハロンはメンバー最速をマークした。派手さはないが、長くよい脚を使えるので大崩れもなさそうだ。
ドゥラメンテ産駒の△
タイトルホルダーは、小柄な牝馬ながら
菊花賞5着で話題となった
メロディーレーンの半弟だ。母の父モチヴェーターは、英国ダービー馬であり、
凱旋門賞連覇を成し遂げたトレヴの父。その血を受け継いだ
母メーヴェは長距離のオープン特別「丹頂S」の優勝馬で、3歳春は
クイーンC5着。豊富なスタミナを背景に、先行力を武器としている。
良血△
オーソクレースは、札幌競馬場でデビュー戦、東京競馬場のアイビーSをともに出走メンバー最速の上がりタイムで差し切った。
デアリングタクトを輩出した
エピファネイア産駒で、母は
宝塚記念などGI2勝
マリアライト。狭いところを割って出てこれる瞬発力が武器だ。まだゲートに不安を残すもののスタートを決めれば楽勝もある。
ディープインパクト産駒の△
シュヴァリエローズは、スタートで後手を踏んだ
新潟2歳Sこそ5着に敗れたが、前走の萩Sは離れた2番手を追走し、そのまま早めに先頭にたって追撃を封じ込んだ。当時の2着馬が東京スポーツ杯2歳S3着で、3着馬が
京都2歳Sに勝ったのだから価値の高い1勝だった。
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