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【大井・東京大賞典予想】血統も育む人の方向性もJRAとはまったく異なる大一番! 亀谷敬正が血統面からジャッジした狙い目とは!?/地方競馬レース展望

  • 2020年12月29日(火) 12時48分
 今年の有馬記念の勝ち馬クロノジェネシスの父は、凱旋門賞馬のバゴ。例年の有馬記念の傾向通り、「日本の春クラシックに縁遠い種牡馬」の産駒が優勝。

 血統には個性が見られましたが、血統を育む人々の傾向は一定過ぎました。1-4着が(5着同着の1頭も)すべてノーザンファーム生産馬。1-4着はすべてノーザンファームのクラブ法人所有馬。

 今や、血を育む人も含めた個性を馬券でも楽しめそうなのは、JRAのGIよりもNARのGIレースなのかもしれません。

 先月のJBCスプリントも、NARの人々が育んだサブノジュニアが優勝。同馬は父が大井ダート1200mの名血サウスヴィグラス。母父も大井の名血カコイーシーズ。さらに牝系は、アーモンドアイと同じセックスアピール牝系。このことは、レース前のウマい馬券の原稿でも指摘。サブノジュニアを本命に。8番人気の人気薄での勝利。馬券妙味も十分でした。

 そして過去の東京大賞典も、JRAの芝レースとは違った個性の血統。その血を育むNARの人々が、馬券の強烈なスパイスになっています。

 東京大賞典において、最も人気薄で馬券になったのが2014年に8番人気3着だったサミットストーン。NARの調教師が(途中から)育んだ馬。

 血統もJRAとはまったく別方向の個性の馬。サミットストーンの父はロージズインメイ。母父はデヴィルズバッグ。父と母父がどちらも国別血統タイプは米国型。JRAのGIレースではあまり見られない国別血統タイプの組み合わせ。同馬に限らず、東京大賞典は米国指向の強い血統馬の適性が高く、馬券期待値も高いです。

 2016年に5番人気1着だったアポロケンタッキーも父ラングフール。母父ゴーンウェスト。いずれも国別血統タイプは米国型。2014年以降の4番人気以下で、馬券になった全頭が父米国型でした。こんな傾向はJRAの芝レースでは見られません。

 今年の出走予定馬では、カジノフォンテンの父は米国型のカジノドライヴ。同馬は、米国では超一流の血統。半兄はベルモントS勝ち馬のジャジル。半姉ラグズトゥリッチズもベルモントS勝ち馬。カジノドライヴ自身も、屈腱炎によりGIレースを勝てませんでしたが、高い能力を示していた馬。名牝系を持つ種牡馬は、名種牡馬になりやすいのも世界的血統傾向。

 カジノドライヴは「晩成中距離血統」。Youtubeチャンネル「亀谷敬正の競馬血統辞典」(https://www.youtube.com/channel/UCy-lzeGfBo0R6EjhK1AkcLg)でも解説したように、キャリアを重ねて体力を生かす血統。この個性も東京大賞典にはマッチします。同レースは、同コース巧者の高齢の馬が何度も馬券になるように「晩成中距離血統」の産駒が走りやすいレースなのですから。

 さらに、カジノドライヴの母父はヴァイスリージェント系。同系統は東京大賞典に相性がよく、5年連続でヴァイスリージェント系を持つ馬が馬券圏内に。カジノフォンテンは、ヴァイスリージェント系のクロスも持つ馬。当レースに強い血を強化。さらに、母も2100mのNAR交流重賞勝ち馬。JRAとは異なる個性を持ったNAR砂中距離の名繁殖です。

 今年もJRAとは違った個性が要求されるNARの名血、名育成者が馬券においても痛烈な存在感を放つことに期待します。
(文=亀谷敬正)

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