「魁!海外馬券塾」(6日)
新型コ
ロナウイルスの発生以降、国際線は旅客便のみならず、貨物便の運航にも影響が出ており、海外遠征の
プランニングが非常に難しくなっている。
例えば関西馬が香港遠征する際や、中東や豪州への遠征馬が乗り継ぎ便として使う関西空港から香港への便は、直行か台北経由のどちらかで運航される場合が多いのだが、これが全て台北経由になってしまうと競走馬の輸送には使えなくなる。競馬開催国ではない台湾に、たとえ経由だけでも一度着陸してしまうと、動物検疫の規定上、その馬の入国を認めない国が多いためだ。
また、人の利用が見込めないため、旅客機の荷物スペースだけを使って貨物便として運用されることも昨年は多くあったが、これも荷物室の高さが足りないため馬の輸送には使えない。
今後、日本馬の遠征が考えられるのは、サウジC(2月20日)とドバイWC(3月27日)の日の各競走だ。ドバイは近年は日本馬の輸送にチャーター機を用意してくれるので心配はなさそうだが、サウジは定期貨物便での輸送が難しく、主催者にチャーター便の運航を交渉中だと聞いている。馬の輸送にも人の移動にも心配の多い状況が続くが、2021年も各国で日本馬の活躍が見られることを楽しみにしたい。(海外遠征コーディネーター・田中敬太)
提供:デイリースポーツ