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【京成杯】高配の使者は勝負モード漂うラカン

東京スポーツ
  • 2021年01月13日(水) 18時00分
 今週の中山メイン(17日)は3歳馬激突の第61回GIII京成杯(芝内2000メートル)。皐月賞と同じ舞台で行われる中距離重賞だけにクラシック戦線において注目の一戦であるはずだが…。過去10年で1番人気が2勝だけと、人気馬がなかなか結果を出せず、波乱の傾向も強い。まさに当欄のためのレース?陣営の采配に並々ならぬ勝負モードが漂っている◎ラカンを高配の使者に指名する。(特捜班)

 同じコースでありながら、この京成杯の覇者で皐月賞を勝ったのは過去10年でゼロ。失礼ながらクラシック戦線の中でも「重要度=低」のレースであるのは間違いなかろう。例年、レベルがそう高くない一戦であり、変則日程も多い年末年始、厳冬期、小回り中山、荒れた芝など、波乱ファクターも揃っているとなれば大きく振り回すのもアリだ。

 ◎ラカン。ローカルの福島で未勝利を勝ったばかりでの重賞挑戦。これだけみると厳しいハードルだが、「前走後はここを使いたくて、逆算して調整してきた」(武市調教師)という陣営の“熱意”を聞くと馬券を買いたくなる。

 陣営が当レースにこだわった大きな理由は「中山コースへの適性」。新潟でのデビュー2戦は7→5着止まりだったが、続く中山で4着とパフォーマンスを上げ、5戦目の福島で未勝利脱出。この戦績が示すのは「右回りは走りが違う」(武市師)ということだ。「もともと右のトモが緩い面がある。それが右回りが得意ということにつながるのか分からないけど…(笑)。とにかく右回りは競馬内容がいい。(左回りとは)ハミの取り方も伸びも違うんだ」。

 実際に未勝利勝ちした前走は、ローカルメンバー相手でのものとはいえ勝負どころからの脚勢は一頭だけ異なるもの。数字を見てもラスト3ハロン12秒3→12秒2→12秒1の加速ラップを余裕十分に差し切ったのだから、展開が味方したわけでもない。

 さらに「スパッと切れるというよりもダラダラと長く脚を使えるタイプ。あまり速い時計になるとどうかだけど、今の中山のような(時計のかかる)馬場も向いている」とトレーナーは続ける。今の中山競馬場、つまり右回りかつ冬場&連続開催の荒れ馬場はこの馬にベストマッチする。だからこそ、陣営はこの舞台に早くから照準を合わせて仕上げを施してきた。非常に“不気味”な調整過程だ。

 もちろん適性の高さだけで勝てるほど甘くないのは承知。それでも「以前は緩さもあったが、使いつつ体も大きくなってしっかりしてきた。こちらのイメージ通り成長してきたね」という上昇度も加味すれば期待値はさらに高まる。1週前追い(7日南Bコース=5ハロン71.0-38.9-12.1秒)に騎乗した津村も「動きは良く能力がありそう。今の時計のかかる馬場も合うかも」と好感触をつかんだ様子。

 イメージするのは昨年、7番人気ながら剛脚差し切りVを決めたクリスタルブラック。今年も直線外から一気の伸びを見せるであろう伏兵・ラカンに注目だ。

東京スポーツ

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