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【愛知杯】アーモンド引退後も「牝馬帝国」健在 国枝厩舎に“有望タレント”が集まる理由/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2021年01月14日(木) 19時15分
 女が強くなったのか、それとも男が弱くなったのか。昨年はJRAの牡牝&古馬混合平地芝GI10戦で牝馬が9度V。牝馬を制する者がJRAを制するかの状況が長らく続く。だからであろう。国枝厩舎の番頭格・鈴木勝美助手から新年早々、こんな軽口が飛び出すのだ。

「“お前のところ(の走る馬)は本当に牝馬ばっかりだな。オスカープロかよ”って知り合いが言うんだよ。だから俺も、オスカーじゃなくて、ウチはタレントが退社しないスターダスト。もめ事なしだって言い返してやったよ(笑)」

 昨年ジャパンCを最後に看板娘アーモンドアイが引退。並の“プロダクション”なら経営にアップアップだろう。だが、そこはタレント揃いの大手の強み。カレンブーケドールら現有戦力にとどまらず、阪神JF(2着)ではサトノレイナスがさっそく新人賞にノミネート。年が明ければGIII愛知杯(土曜=16日、中京芝2000メートル)にはマジックキャッスルレッドアステルの人気馬2頭をエントリー。最強牝馬の引退後も3冠牝馬アパパネから始まった「牝馬帝国」は健在である。

「ともにアーモンドアイの後継馬?うん、そうなってほしいね。マジックキャッスルは放牧先から450キロの体で帰厩。精神的にも随分たくましくなって戻ってきた。1週前はサトノフラッグより楽に動けたし、馬が弾んでいる感じだね。レッドアステルのほうもカイバが実にならなかった以前と違い馬体をキープできているし、昨年の湾岸Sは重賞勝ち馬キングオブコージの2着だから。ここも通用するレベルにあると思うんだよ」

 売り出し中の2頭の充実ぶりに目を細めるのは“事務所社長”たる国枝栄調教師。全休の12日に坂路を上がったレッドアステルと異なり、マジックキャッスルは南Aコース(ダート)へ。「こちらは前向きな気性だからオーバーワークにならないように」の配慮も、デリケートな女心を知ればこそ。タレントが集まるのも、やはり相応の理由が存在するのだ。

 現時点の本命候補は前出・鈴木助手が「ゾーンに入った」と独特の言い回しで評価するマジックキャッスルだが…。レッドアステル桜花賞(16キロ減)と違い輸送後も馬体をキープできれば、きっと牡馬さえたじろぐ激しい同門対決となること請け合いである。

(美浦のイエローキャブ野郎・山村隆司)

東京スポーツ

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