「
東京新聞杯・G3」(7日、東京)
鮫島良太騎手(34)=栗東・フリー=が
サトノウィザードとのコンビで重賞獲りに挑む。かつて自身が所属し、2月いっぱいで定年を迎える松田国英調教師(70)=栗東=の管理馬。師匠に恩返しのプレゼントを贈るつもりだ。
デビューから3年間所属し、ジョッキーの礎を築いてくれた。フリーとなった今でも感謝の気持ちは忘れていない。鮫島良は松田師からデビュー戦をはじめ、多くの重賞挑戦の機会を与えてもらった。
「競馬学校時代から親身になって話を聞いてくれて乗り方だけでなく、さまざまなことを教えていただきました。楽な道としんどい道があったら、しんどい道へ行け!人間は楽に流れてしまうから、と。これは今でも印象に残っていますし、心掛けています」とデビュー時を振り返る。
これまで松田厩舎の管理馬で重賞挑戦は23回。06年福島牝馬Sの
ライラプス、同年
シリウスSの
ツムジカゼの2着が最高だ。「
ライラプスは悔しかった。抜け出すのが早かったと思うし、あそこをこうしておけば良かったという反省が残ります」と当時の悔しさは忘れてはいない。
今週の火曜追いで騎乗し感触を確かめた。「2頭を前に置いて無理のないケイコができましたし、調子はいいと思います。最後に抜け出すとラチを頼りたがる面がある。実戦ではそこを注意して乗りたい」と、馬の力を100%引き出すことに全力を注ぐ。
今回で3戦連続でのコンビとなる。2走前の3勝クラス(1着)、昇級戦だった前走の
ニューイヤーS(4着)と、いずれもメンバー最速の上がりをマークしている。「こうしてまたチャンスを頂けたわけですから。しっかりと生かしたい」。師匠への思いを胸に秘め、府中の長い直線で持ち前の末脚を爆発させる。
提供:デイリースポーツ