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【勝負の分かれ目 きさらぎ賞】活力あふれる走りでラーゴムが重賞初制覇

  • 2021年02月07日(日) 17時50分
 第61回きさらぎ賞は、35年ぶりに中京で行われた。出走馬は11頭。

 好スタートからタガノカイがハナを切り、ショウナンアレスアクセルらがつづく。

 1番人気に支持された三浦皇成ランドオブリバティは、スタート直後に両側から挟まれ、正面スタンド前では最後方からの競馬となった。4コーナーで逸走して競走中止になった前走のホープフルステークスでも、ゲートを出てすぐ他馬と接触していた。そのときはエキサイトしたように先行したが、今回は、口を割って掛かり気味になりながらも、我慢して追走している。

 2番人気のヨーホーレイクも後方。北村友一が乗る3番人気のラーゴムは、速いスタートを切って好位の内につけた。

「調教の感じから、少し力む面が出てきていたので、ゲートを出てからもポジションを取らず、リラックスして走らせようとしました。それでもやはり、今日も力んでしまいました」

 そう話した北村が手綱を短く持ち、後ろに重心をかけた状態で1、2コーナーを回り、3、4番手の内につけて向正面に入った。

 先頭から最後方までは12、3馬身と、頭数のわりには縦長になった。ランドオブリバティは後方2番手。ギリギリのところで折り合って進んでいる。ヨーホーレイクはそこから3、4馬身前の後方3番手。こちらも鞍上の武豊との呼吸が合っている。

 タガノカイが先頭のまま3、4コーナーを回り、直線へ。

 ヨーホーレイクは抜群の手応えで大外に持ち出された。同じく手応えのいいランドオブリバティは、これをマークするように外に進路を取った。ラスト400m地点で三浦の右ステッキが入った。

 距離ロスの少ない内目を回って直線に入ったラーゴムが、ラスト200m地点で先頭に躍り出た。

 外からヨーホーレイクが凄まじい脚で伸びてくる。

 そのままヨーホーレイクが突き抜けるかに見えたが、ラーゴムは失速せずに伸びつづけ、先頭でゴールを駆け抜けた。

「よくしのいでくれました。本当に強かったと思います。負けない気持ち、闘争心のある馬です。まだ課題も多いですが、次に向けて修正していければと思います」と北村。

 クビ差の2着はヨーホーレイクランドオブリバティはジリジリとしか伸びず、そこから3馬身半遅れた3着だった。

 活力あふれる走りで重賞初制覇を遂げたラーゴムに対し、ヨーホーレイクは自分の競馬に徹し、ランドオブリバティは真っ直ぐ走るという最大のテーマをこなしながら結果を出そうとしたが、及ばなかった。

 上位3頭は、現状で発揮し得る最大限のパフォーマンスを見せたと言えるのではないか。

(文:島田明宏)

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