私は気象予報士という職業を生かし、季節馬激走予想を行っています。まずレース当日の気温を12度未満の「寒」、12度以上18度未満の「涼」、18度以上25度未満の「暖」、25度以上30度未満の「暑」、30度以上を「酷暑」とした5段階区分けし、配当妙味のある季節馬を特定。
さらに
JRAの馬場発表をもとに馬場状態を解析、分類します。それらの独自情報を活用し、それぞれの気候・馬場に合った穴馬を抽出。ここでは、過去10年の気候成績から激走馬の傾向を分析。当日気候レベルを想定し、激走が期待できる馬を抽出しました。
【過去の同条件ではいずれも高配当】
当日は現時点で最高気温が17℃と予想されて気温が上昇、気候分類では涼〜暖になる見込みです。過去10年で涼〜暖のレースは2度あり、どちらも高配当になっています。ここでは気候成績や脚質分析を中心に、注目馬を抽出していきます。
まず過去10年の人気別成績を見ていくと、1番人気は1勝、連対率40%。14年を最後に勝ち星から遠ざかっている一方、好成績を残しているのが3番人気。4勝を含む6連対、複勝率は80%と信頼度は高い。
激走馬は過去10年で6頭。18年は馬券内に激走馬が2頭食い込み、3連単56万円の高配当決着となりました。
【激走条件からあぶり出された3頭は?】
注目の激走条件は3つ。まず涼〜暖のレース(16、18年)の激走馬3頭中3頭が、涼〜暖で1勝または複勝率100%。6人気から1着の
オウケンムーンと、10人気
エイムアンドエンドが3着に突っ込んだのが18年。その前の16年は、
ディーマジェスティが6人気から勝利し、
皐月賞まで制しました。
次に良馬場のレース(11〜15、17〜19年)の激走馬5頭中4頭が先行して馬券内を確保している点。17年の6人気2着の
エトルディーニュ、18年の10人気3着
エイムアンドエンドなどが挙げられます。
もう1点が、前走芝2000mから距離短縮。11年の6人気2着の
ユニバーサルバンク、13年9人気3着の
マイネルストラーノ、前出の18年
オウケンムーンと
エイムアンドエンドも該当します。
以上をふまえた、今年の激走注目馬は3頭。まずは
プラチナトレジャー。前走
京成杯は3着馬にコンマ2秒差の5着。「涼」での成績も[1-0-0-1]と掲示板外はなし。
続いては、
エフフォーリア。「暖」の前走、
百日草特別は快勝で、デビューからの2戦とも先行して連勝しています。
次点で「暖」の新馬戦を圧勝した
レフトゥバーズ。まだ1戦しかしていないものの、その気候適性に注目です。
(文=三宅誠)