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【弥生賞】シュネルマイスター手塚調教師の見立てはデビュー当初から「GI級」/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2021年03月04日(木) 18時00分
 コロナ禍で苦しむ人々を大輪の花火で元気づけようとする花火師の奮闘を、某テレビ番組が伝えていた。その舞台は明智光秀ゆかりの地・岐阜県。大河ドラマ「麒麟がくる」による特需景気を見込み、町のあちこちで資金を投じてリニューアルされていたのだが、その矢先に訪れた緊急事態宣言…。色鮮やかな打ち上げ花火のエールも見事だったが、何より町の人の心を打ったのは最後の仕掛け花火に刻まれた「上を向いて歩こう」の8文字だった。

 本来ならサラブレッドの爽快な走りも、人々を勇気づける大きな力があると当方は確信する。それだけにいま引っかかるのは競馬関係者の給付金受給騒動だ。不正か否かの前に、素晴らしいサラブレッドに携わるプライドの有無が、我々マスコミを含めて問われている気がする(ちなみに岐阜出身の国枝栄調教師はふるさと納税で地元を支援しているようです)。

 さて、牡牝クラシック第1冠の両トライアルが待つ今週は、競馬の華やぎが例年一気に加速する1週間。GII弥生賞ディープインパクト記念(7日=中山芝内2000メートル、3着までに4/18皐月賞優先出走権)のシュネルマイスターには、モヤモヤした気持ちを吹き飛ばすほどの走りを期待したい。

 デビューから2戦2勝と土つかず。距離経験は8ハロンまでだが、昨年の2歳王者ダノンザキッドが最も警戒する一頭なのは確かだろう。

「さすがに東京二四のイメージは湧かないけど、中山二千は向くと思うからこそ使うんだ。一番強い馬もいて今後を占うには最適の舞台。距離を含めて試金石でも、楽しみのほうが大きいね」

 管理する手塚貴久調教師の見立てはデビュー当初から「GI級」。つまり目指すはNHKマイルC皐月賞か。その指針となるのが今回の舞台というわけである。担当する名畑俊助手は昨年までフィエールマンを担当したキャリアの持ち主。そんな彼の感触も上々だ。

「前走ひいらぎ賞もトモがかなり緩くて明らかに成長途上の段階。それであのパフォーマンスだから能力はありますね。距離も個人的には大丈夫と思っているんです。フィエールマンと違い頭の高い走法ですが、調教は促して進むくらいでマイラーの気性ではない。追ってしっかり反応できるし、ギアチェンジのスムーズさも強調できます」

 父キングマンは仏ジャックルマロワ賞などマイルG1・4勝の名マイラーであった。とはいえキタサンブラック(母父サクラバクシンオー)、アーモンドアイ(父ロードカナロア)の例もあり、陣営の手応え通りなら距離克服の可能性は高いはず。さあ、今週末こそ閉塞感を突き破る走りを!

(美浦の火遊び野郎・山村隆司)

東京スポーツ

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