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【高松宮記念】レシステンシアVSライトオンキュー 有力馬担当の親子対決がGIで実現/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2021年03月24日(水) 19時12分
 スター・ウォーズのダース・ベイダーVSルーク・スカイウォーカー、美味しんぼの海原雄山VS山岡士郎…。映画や漫画の世界での「親子対決」といえば、手に汗握る名勝負ばかりだが、現実にはそう簡単に実現するものではない。それがトップレベルの戦いとなればなおさらだ。しかし、今年の高松宮記念(28日=中京芝1200メートル)では、ともに有力馬を担当する父子同士の対決が実現しようとしている。

 レシステンシア=金濱裕之厩務員、ライトオンキュー=金濱充志助手。2人の担当馬による対戦は条件クラスでは過去に何度かあったが、重賞の舞台で激突するのは今回が初めて。それがGIで実現するというのだから、注目せずにはいられない。

 まずはレシステンシアを担当する父・金濱裕之厩務員の元へ。作業終わり時間に訪ねると、笑顔で取材に応じてくれた。

「親子対決?あいつとはこれまでに何度か戦っているんだけど、ことごとく後塵を拝しているんだよね。まあ、心配といえば、そこだけかな(笑)」

 この手の冗談が出るのはそれだけ調整がうまくいってる証しでもある。

レシステンシアを担当するのが今で良かったと思うよ。若いころならきっと余計なことをしていたんじゃないかな。GIだからといって急に何かを変えたって仕方ない。いつも通りやることをやって、あとは結果を待つしかないんだ。それでダメなら仕方ないってね」

 ドンと構えたその口ぶりはまさにベテランの味である。初の1200メートルについても「前走(阪急杯)も出して行って逃げたわけじゃないし、周りが行ってくれたほうが競馬はしやすいんじゃないかな。(骨折で乗り替わりとなる武)豊ジョッキーも“逆にいいんじゃない”と言ってくれたよ」と不安なしを強調しつつ、普段着の調整を貫いて決戦の時を待つ。

 一方、ライトオンキューを担当する息子の金濱充志助手は「父がやっているのは化け物みたいな馬。それを相手にどれだけやれるのか。楽しみではありますね」と決戦を前に腕をぶす。

 もちろん、仕上げも抜かりない。「重たい感じでも走っていましたが、ここにきて今までにないくらいの体に。皮膚も薄くなってきました。自分としては今までの中で状態は一番いいと思います」と迎撃態勢は万全だ。

 親子対決については「実際に走るのは馬のほうですから、担当者同士が親子というのはあまり意識していないんです」とサラリとしたものだったが、こちらとしてはいやが応でも期待は高まる。対決の行方は名勝負の予感十分だ。

 馬のそばには、必ずそれを支える人がいる。時にはそちらのほうに目を向けて、競馬を見るのも悪くない。レシステンシアライトオンキューを支えるホースマン・金濱親子の話を聞いて、そう感じたやじ馬記者なのであった。

 (栗東の馼王野郎・西谷哲生)

東京スポーツ

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