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【道営スプリント 予想】スピード命の短距離戦は末脚重視

  • 2021年11月03日(水) 18時00分
 先日、自動車免許の更新を済ませてきた。教習所で学んだ最も重要なことのひとつは、自分に期待しすぎてはいけないということだ。自分の運転技術や判断力の過信は、事故の引き金になる。これは人生全体にも拡大解釈できる。自分の潜在能力やあるいは運に対する過度な期待は、絶望の入り口になる。

 学んだもうひとつ重要なことは、コーナリングに関する「スローインファストアウト」の原則だ。これは競馬にも応用できる。短距離戦はスピード命だが、当然、オーバーペースは命取りになる。特に門別1200mはタフなコースだ。テンに刻んだハイラップのままにコーナーを回ると、長い直線は簡単には乗り切れない。ジャスパーシャインが殿一気を決めた昨年は、この原則を背景に説明できよう。短距離路線の大一番とあって勝ち急ぐ馬が多くなるのは必然。今年も末脚を生かすタイプを上位に考えたい。

 そこで本命はスマートアヴァロンとした。夏休養明けの前走は、門別転入後のベストパフォーマンスだった。4角をファストアウトして瞬間的に抜け出した脚は、さすが元中央オープン馬だと感嘆するもので、転入5戦目にして本当の走りを取り戻した感がある。夏までの重賞では善戦止まりだったが、今なら勝機十分と見る。

 もちろん、ジャスパーシャインの評価は下げられない。下級条件所属であくまで挑戦者の立場だった昨年と違い、今年はタイトルを防衛する立場となる。それでも、マークされない戦法をとる馬だから、ほぼプレッシャーなく競馬できるだろう。

 なりふり構わぬスピードが身の上のアザワクにとって、やはり1200mは鬼門であった。ゆえに、3走前にこの距離で初めて勝ち星を挙げたことは意義深い。もしここも勝利すると、門別1200mをスピードで押し切れる稀有な牝馬として、一層存在感が増すだろう。

 以下、エトワール賞Vに続いてウポポイAS2着と軌道に乗ったイダペガサス、重賞初挑戦だが決め手は見劣らないメイショウミズカゼまでを相手とした。

(文:競馬ブック・板垣祐介)


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