ディープ、キンカメ亡き後の覇権は決まったか。
皐月賞を制したのは
エフフォーリア。無傷4連勝で牡馬1冠目を圧勝し、ダービーの“1強態勢”を確定づける強烈なインパクトを与えた。そしてこの勝利により、父
エピファネイアは昨年の牝馬3冠馬
デアリングタクトに続き、2年連続で無敗のクラシックホースを送り出すことに成功した。4月18日終了時点の種牡馬リーディングは9位だが、とにかくG1の大舞台で強さが光る。
「種牡馬
エピファネイアは成功する」-。初年度産駒のデビュー前から予言していた人物がいる。
エフフォーリアだけでなく、現役時代の
エピファネイア自身の調整にも携わったノーザンファーム天栄(福島県)・木實谷雄太場長だ。
「まず馬格があって、前進気勢が強いのが産駒全体の特徴。あとはその前進気勢をうまくコントロールできれば、という点が走れるポイントになるのですが、父の
エピファネイア自身よりコントロール利く印象がありますね。父自身はゴツゴツした硬いところあったのですが、産駒は柔らかみがあります。
エフフォーリアも跳びが大きくてフットワークに伸びがあるでしょう?それも走る要因の一つだと思いますよ」
エピファネイアが供用を開始した、16年の種付け料は250万円。そこから昨年500万円まで上がり、ついに今年は1000万円の大台に到達した。「これからさらにいい繁殖牝馬が集まるでしょうし、今以上の素晴らしい活躍を期待できるでしょう」と同場長はさらなる飛躍を約束した。
せっかくの機会なので、デビューを控えている期待の2歳馬も取材してみよう。「今、牧場にいる中では
シャクンタラーの19(牝・馬名
マニカルニカ)がいいですよ。
エフフォーリアと同じ鹿戸厩舎ですし、既にゲート試験にも受かって早期デビューを目指して調整を進めているところです」。これはPOGファンには要チェック馬かもしれない。
閑話休題。
皐月賞を制した
エフフォーリアはダービー(5月30日・東京)に向けて、今週中にもノーザンファーム天栄に放牧に出されるという。「恐らく3週間程度の調整になると思います。今回も時間が限られていますが、いい状態で送り出せれば本番でもいい競馬できるはず。少しでもいい状態で送り出せるよう、より一層気を引き締めてやっていきます」と締めくくった。
今週末は前述した
デアリングタクトがクイーンエリザベス2世C・G1(25日、香港シャティン)に出走予定。来週の
天皇賞・春にも
アリストテレスが控えている。
エピファネイア産駒の存在感は日に日に高まるばかりだ。(デイリースポーツ・刀根善郎)
提供:デイリースポーツ