「福島牝馬S・G3」(24日、新潟)
新潟外回りコースの長い直線を粘りに粘った。7番人気の
ディアンドルが19年葵S以来の重賞2勝目。ハナを奪ってマイペースに持ち込んで直線へ。残り300メートル付近でいったんはかわされたが、鞍上の右ステッキに鼓舞されながら盛り返し、最後は超良血馬
ドナアトラエンテの猛追を鼻差しのいだ。
1月の
日経新春杯ショウリュウイクゾに続く重賞2勝目を挙げた団野は「この手応えならと思っていました。(2着馬が)すごい脚で来ていたので、勝ったかどうかは分からなかった」と振り返った。前走の
小倉大賞典で初めてコンビを組んで3着。2度目の手綱で結果を出した。
奥村豊師は「状態はずっと安定していたんです。距離を延ばしていくのに、うまく対応できなかった。それがようやく中距離にシフトできましたね」とホッと胸をなで下ろした。デビュー2戦目から5連勝で葵Sを制し、続く
北九州記念でも2着。その後は苦戦の連続だったが、陣営の努力が実を結んだ。
ヴィクトリアM(5月16日・東京)の優先出走権を手にしたが、指揮官は「状態を見ながら、オーナーと相談して」と明言は避けた。ただ、20歳の若武者によって息を吹き返した素質馬が、軌道に乗ってきたのは間違いない。
提供:デイリースポーツ