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【NHKマイルC】東西トライアル完勝した矢作厩舎の2騎バスラットレオン、ホウオウアマゾン…どちらが頭に来るか/トレセン発秘話

  • 2021年05月07日(金) 18時00分
 昨年、無敗の3冠馬コントレイルを出した栗東の名門・矢作厩舎は今年もリーディングを快走中。一方で牡牝クラシック第1弾への出走がなかったことを意外に思われた方も多かったのでは。しかし、名門の名門たるゆえんと言うべきか、マイル路線には超ド級の素質馬が2頭出現。それぞれがトライアルを快勝して、春のマイル王の座を虎視眈々と狙っている。

 東のトライアル・ニュージーランドTで5馬身差の圧勝を飾ったのがバスラットレオン。デビュー勝ち以来の騎乗となった藤岡佑介が見事にエスコート。ハナを切ったうえで、上がり最速でまとめたのだから、まさに負けようがない、完璧な競馬を披露してみせた。

 自身の初勝利をこのバスラットレオンで飾っている古川奈穂は「他の才能ある3歳馬と比べても馬格、雰囲気のある馬。ファーストコンタクトで特に感じたのは走りの力強さです。2歳時の北海道ではヤンチャな面を出していたと聞きましたが、精神的にも成長しています」とそのポテンシャルの高さをたたえている。

 だが、話に出てきた北海道からの帰厩を栗東で出迎えた担当の武村助手が目にしたのは、本来の姿とは程遠いバスラットレオンだったそうだ。

札幌2歳S(3着)の後、すぐに帰ってきたんだけど、脚のむくみがなかなか引かないから予定していたサウジアラビアRCを回避して放牧へ。原因は疲れ。2歳Sと(長距離)輸送がこたえたんだろうね」と武村助手は当時を振り返る。

 約3か月の休養を経て京都2歳S(6着)、朝日杯FS(4着)、シンザン記念(3着)と3戦続けて重賞で善戦はしたものの、本来の姿にようやく戻ったのはその後。前述の古川騎乗で勝利した1勝クラスまで待たねばならなかった。それだけにニュージーランドTの激勝は喜びもひとしお。

「展開にも恵まれたけど、あそこまで突き放すとは思わなかったからね。想像以上の勝ち方でした」(武村助手)と振り返った後は「ここにきて精神的な余裕があるのか、落ち着きが出てきているね」と現在の充実ぶりに目を細めている。2歳時の調教でコントレイルに先着したことが話題になった素質馬が、いよいよ完全開花の時を迎えるのか。

 一方、西のトライアル・アーリントンCを快勝したのがホウオウアマゾン。デビュー戦こそ2着に敗れたものの、未勝利戦→野路菊Sと順調に勝ち進み、重賞初挑戦のデイリー杯2歳Sでもアタマ差2着と奮闘。だが、次走の朝日杯FS(9着)で思わぬアクシデントに見舞われる。

「腰(仙骨)を痛めてしまって…。いつもの行きっぷりがなく、おかしいなとは感じていたんだけど、上がりの歩様からして変だったので、レース中に痛めたんだろうね」と当時を振り返るのは担当の池田厩務員だ。

「幸い人間でいえば、軽いぎっくり腰。仙骨周りの関節を痛めた程度だったから良かった。それでもアーリントンCにはとても間に合わないと思っていたんだけど、ノーザンファームしがらきのスタッフの献身的な治療のおかげで間に合った。本当に感謝しています」

 そのアーリントンCでは番手から楽々と抜け出して1.1/4馬身差。故障明けの不安をみじんも感じさせないパフォーマンスで改めて潜在能力の高さを見せつけた。

「操縦性の高さが最大のセールスポイントだよね。スタートがいいし、ダッシュもつくから、いいポジションが取れる。そのうえでペースがよどんでもひっかからない。実際、野路菊Sはスローだったけど、ばっちり折り合って逃げ切っているからね。前走は重馬場でも走ったように晴雨兼用なのも心強い。何の不安もなく、自信を持って送り出せるよ」と池田厩務員は胸を張る。

 入念に取材を重ねた結論は矢作勢のワンツーフィニッシュの可能性が限りなく高いーー。焦点はどちらが「頭」に来るかではなかろうか。

(元広告営業マン野郎・鈴木邦宏)

東京スポーツ

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