スマートフォン版へ

名伯楽・藤沢和師に大きな影響を与えたカツトップエース 1981年日本ダービーを振り返る

デイリースポーツ
  • 2021年05月25日(火) 09時55分
 これまで数々の名場面が繰り広げられた競馬の祭典「日本ダービー」。中でも1941年セントライト、51年トキノミノルなど、“○○○1年”の開催では印象に残る名馬、ドラマが誕生した。この連載では、1971年から2011年までの5回にスポットを当てる。第2回は81年、鼻差で2冠制覇を成し遂げたカツトップエースの陣頭指揮を執っていた藤沢和師に、当時を振り返ってもらった。

  ◇  ◇

 81年ダービーは、ブービー人気で皐月賞を制したカツトップエースが、鼻差で2冠制覇を成し遂げた。陣頭指揮を執っていたのは、助手時代の藤沢和師。闘病中であった菊池一雄調教師の代役を務めた。「うれしかったですよ。いい思い出です」と当時を懐かしむ。

 皐月賞馬でありながら、当日は3番人気という評価。その理由の一つに『距離』があった。日本では当時、イエローゴッドの産駒はスピードタイプが多かった。しかし、気鋭・藤沢和助手は2400メートルの距離をこなせる手応えがあったという。

 「英国修業時代に見た、ヘブンノウズという牝馬を思い出しましたよ」

 ヘブンノウズは英国での師匠プリチャードゴードン師の兄が所有していた馬で、2400メートルの重賞を勝った実績がある。父はイエローゴッド。スピード色が強いこの血統から長距離馬が出るのなら、カツトップも問題ない。「距離が延びても大丈夫だと思いましたね」。結果として、このジャッジは正しかった。

 64年シンザン以来の3冠馬となるチャンスを手にしたものの、夏に屈腱炎を発症。そのままターフに戻ることはなかったが、予想を上回る走りでファンを驚かせた2冠馬は、のちの名伯楽に間違いなく大きな影響を与えた存在だった。

提供:デイリースポーツ

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す