「
函館スプリントS・G3」(13日、札幌)
完全復活をアピールした。札幌の開幕を飾るサ
マースプリントシリーズ初戦を制したのは
ビアンフェ。19年函館2歳S、20年葵Sに続く、重賞3勝目を挙げた。「今までで一番と言っていいほど落ち着いてゲートに入れた」と藤岡佑。無駄なエネルギーを使うことなく、果敢にハナに立ってレースを進めると、二枚腰で粘り切った。「速いペースで行って、最後に全馬が苦しくなるところで粘りが利くのがこの馬の良さ」。にらんだ通りの逃走劇だった。
3走前の
スプリンターズSで枠入りをゴネて発走時間を大幅に遅らせたことで、陣営は去勢することを決断。セン馬になった2戦目で見事に結果を残した。鞍上は「2歳の時から素晴らしいスピードを持っていたけど、気持ちと体がかみ合わないところがあった。牧場と厩舎の方が一生懸命やってくれて、やっといい形になった」と成長した姿を誇らしげにした。
中竹師もホッとした様子。「スタートが全て。ゲートを入れる責任があるからね。きょうもゲート裏で馬と会話をしながらだったよ。去勢して、いい筋肉に変わって体も増えた。精神面の不安もなくなったし、効果が大きい」。収穫十分の1勝を手にした。
今後は
セントウルS(9月12日・中京)を挟み、20年16着と自滅した
スプリンターズS(10月3日・中山)へ。指揮官は「全然違う状況で向かえる」と雪辱を誓う。“新生”快速馬が再び
ビッグタイトルを狙う。
提供:デイリースポーツ