新潟&函館の2場開催は今週末まで。そのラストを飾る重賞はダートがふたつ。開催ラストの函館では古馬によるGIII
エルムS(ダート1700m)、新潟では3歳によるGIII
レパードS(ダート1800m)が行われます。今週はそのうち、
エルムSをピックアップ。netkeibaオリジナルの
ビッグデータを活用した
AI競馬予想が弾き出した、激走注目馬を紹介します。
ご存じのように今年はオリンピック仕様で、7月末から8月初旬は、例年の札幌競馬場開催から函館競馬場開催となっています。先週の
クイーンSと同様に、今年は
エルムSもいつもの札幌ではなく函館開催に。距離は同じ1700m戦ですが、当然コースの違いからくる影響を加味する必要はあります。
現時点での登録は20頭。さすがにこちらを選んでくる3歳はいないので、今年も古馬同士による一戦となります。現在の出走予定馬のなかから、1番人気になりそうなのはやはり
アメリカンシード(牡4・栗東・藤岡厩舎)でしょう。昨年末から今年年始にかけて1勝クラスから3勝クラスまでを3連勝突破。しかし圧倒的な人気で迎えた
マーチS(GIII中山ダート1800m)ではまさかの14着大敗。続く前走の
平安S(GIII中京ダート1900m)では2着を死守しましたが、今回が能力を判断する試金石の一戦となりそうです。
人気の次点としては、前走
かしわ記念(JpnI船橋ダート1600m)2着の
ソリストサンダー(牡6・栗東・高柳大厩舎)。前走函館の同じ距離戦の
マリーンS1着の
スワーヴアラミス(牡6・栗東・須貝厩舎)。9歳ながらまだまだ能力は落ちていない
ウェスタールンド(セ9・栗東・佐々木厩舎)。さらに近走好成績の
オメガレインボー、
ダンツキャッスルなど。いかにも混戦というメンツが揃いました。
その中で、まだ枠順や当日の馬場状態予測を反映されていないものとなりますが、netkeibaAIが導き出した激走注目馬は、
アメリカンシード(牡4・栗東・藤岡厩舎)でした。
【先行力を活かせる条件が揃った】
同馬はアメリカ産馬で、
父Tapit、母父は
Stormin Feverというバリバリのダート血統。タピットは北米でリーディングサイアーになったこともある馬。日本では
グランアレグリアの母父としても知られていますが、やはりダートの中距離に強い産駒を出す印象です。
ダート転向初戦からの3連勝は、それぞれ7馬身、5馬身、5馬身と圧倒的な差をつけての勝利。馬場も重馬場、良馬場、不良馬場と不問でした。大敗した
マーチSは道中で落鉄したことにくわえ、砂を被って戦意喪失したレース。続く前走の
平安Sでは逃げて2着を確保しました。
勝った
オーヴェルニュには6馬身差をつけられたとはいえ、
平安S後の
帝王賞(JpnI)では
オメガパフュームや
チュウワウィザードなどトップ層とも互角に戦った能力馬。直線が短い小回りの函館で、持ち味の先行力を活かせれば、ココでの重賞初制覇の可能性は高いとみます。
最終結論は、馬場状態、枠順、調教など材料確定後となりますが、それはまた週末に。難しい夏競馬の検討材料のひとつにAI
ジャッジを加えてみるのはいかがでしょうか。