サマー2000シリーズの第3戦。小回りコースで行われるハンデ戦ということもあって過去10年で1〜3番人気馬は5勝2着4回3着3回。1番人気馬は2勝2着1回3着1回と波乱傾向だ。しかも、九州地方を襲っている豪雨の影響で馬場状態の予想が難しい。
◎
グランスピードはブリンカーを装着した不知火S2着。デビュー3戦目以来となる逃げ戦法を試みたが、早くから後続につつかれるような苦しい展開。それでも3角手前からスパートし、勝負どころでひきつけたのちゴール前まで粘った。大外から追い込んだ勝ち馬の強襲を許したものの、評価できる内容だった。今回も同型馬との兼ね合い、そして1ハロンの距離延長がポイントになりそうだが、前走を見る限り大きなマイナスになるとは思いにくい。ハンデ戦でもあり、馬場状態を味方にできれば勝機もある。
〇
ヒュミドールは
ノベンバーS優勝馬。今春の
日経賞では0.6秒差4着で、
ステイヤーズS、
ダイヤモンドSともに5着。スタミナには自信を持っているが、消耗戦だけではなく前走
エプソムCも0.5秒差6着だった。これまでのレースぶりも瞬発力で勝負するというタイプではなく、良い脚を長く使うタイプ。下級条件時代はダートで2勝を挙げているようにパワーを要する馬場状態は苦にしないと思われる。小倉競馬場はダートとはいえ1戦1勝。この馬も馬場状態を味方にしたい。
▲
ファルコニアは
エプソムC3着。昨年春は
京都新聞杯3着、
スプリングS4着とクラシック路線で活躍した。少々気難しい面があるので渋った馬場がどうかだが、仕切り直しとなった条件戦を2連勝し、出遅れた重賞でも上位争いをした能力は評価する必要がある。どこからでもスパートできる自在性も兼備しており、小倉競馬場2000m戦は1戦1勝。あっさりのシーンも十分だ。
△
ヴェロックスは
皐月賞2着で、ダービー、
菊花賞はともに3着。世代トップクラスの実力馬であることは間違いないのだが、
菊花賞以降は思うような結果を残すことができず、また、たっぷりと時間をかけてリフレッシュさせたあともやや不完全燃焼のようなレースを続けている。
若葉ステークスの内容から、時計がかかる馬場は得意とも見受けられる。トップハンデは楽ではないが、復活を期待したい。△
ショウナンバルディは
鳴尾記念2着。
ユニコーンライオンのペースについて行って粘ったのだから価値がある。
都大路S3着、
七夕賞3着と好調子を持続させている。