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【札幌2歳S】リューベックの走りが北海道デビュー組のレベルを測る物差しに/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2021年09月01日(水) 18時11分
 夏の北海道シリーズにおける2歳戦の総決算・GIII札幌2歳S(9月4日=札幌芝1800メートル)もいよいよ目前。昨年は勝ち馬ソダシ桜花賞馬に、そして2着ユーバーレーベンオークス馬に輝くなど、まれにみる当たり年だっただけに期待感が高まるところだが…。

 一方で今年は札幌→函館→札幌の変則開催で行われた影響もあり、果たして北海道デビュー組のレベルが高かったのか否かは、まだ答えが出るに至っていない。先週までに行われた北海道シリーズの芝1800&2000メートルの新馬戦計9鞍で1番人気が制したのはわずか3頭。有力と目された馬たちが“評判倒れ”だったケースが多かったことは何度か指摘してきた。

 そんな逆風も漂う中、1番人気で制した数少ないうちの1頭リューベックが当レースにエントリー。この馬の走りが北海道デビュー組のレベルを測るうえで重要な意味を持つのは言うまでもない。7月18日の函館芝1800メートル新馬戦で2馬身差の逃走V。当時を担当の藤後助手はこう振り返る。

「逃げる形になるとは思っていなかったのですが、センスのいい走りをしてくれました。まだ1頭だとフワフワして頼りないところもありますが、前に馬がいたり、併せ馬の形だったりすると真面目に走ってくれます。栗東にいた時は獣医さんに“まだ緩い”と言われていて、先々の馬かなと思っていただけに、結果を出せて良かったですね」

 未完成の段階できっちり結果を出したあたりが全姉にディアドラがいる良血、かつ能力の高さの表れでもあろう。一方で藤後助手は「(新馬戦の)2着馬が勝ち上がれていないし(ヒルノロワール=未勝利戦で連続6着)、尋常じゃない時計で勝ったトップキャストも出走してきますからね。挑戦者の立場ではあります」とも口にする。

 リューベックが1分51秒4の勝ち上がりだったのに対して、トップキャストは翌週の同舞台を1分48秒5で走破。その差は歴然だが、後者は同日古馬1勝クラスで1分47秒8が出たように時計の速い日でもあったとなると、安易な比較は…。

「中間のカイバ食いが良く、上積みは十分に見込めます。血統的にもまだまだ奥がありそうだし、潜在能力に期待したいですね」と慎重に言葉を選びながらも、藤後助手が確かな手応えを感じていることは伝わってきた。

 余談になるが、取材中に別のスタッフから「“今浪パワー”を受け継げば大丈夫。当日は(パドックで)2人引きを頼むといいよ」と合いの手が入った。もちろん、ソダシの担当として知られる今浪厩務員のことで、実は2013年の勝ち馬レッドリヴェール、15年のアドマイヤエイカンもまた今浪厩務員の担当馬だったのだとか。そんな札幌2歳Sマイスターの“お手伝い”があるかもしれないリューベックの走りに、やはり注目しないわけにはいくまい。

(立川敬太)

東京スポーツ

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