黒岩悠騎手(37)=栗東・フリー=にとって、今週の
阪神ジャンプSは通算52回目の重賞挑戦。コンビを組むのは障害に転向して2連勝中の
サトノファイターだ。「初戦は戸惑いながらの競馬。ポテンシャルだけで勝った。2戦目はオープンでどれだけやれるのだろう?と。慣れたせいでハミをかんでいたけど、飛越がうまくてセンスがある。予想以上に強かった」と快勝を決めた2戦を振り返る。
障害効果で馬の体質も変わったという。「以前は体の弱かった馬。障害をやりながら強化されて体がしっかりとした。中3週で使えるぐらい出来がいい」と目下の仕上げにも胸を張る。
自身はデビュー20年目。苦労も多かった。「3年目に骨盤を骨折して、復帰してすぐに鎖骨を骨折。それだけが理由ではないけど、時期が悪かった」。今年の
東京ジャンプS(
ホッコーメヴィウス)は鼻差2着と涙をのんだだけに、JRA重賞初奪取に力が入る。「悔しかった。一つの目標ではあるので勝ちたいと思う。チャンスをもらったので何とかしたい。狙いつつ、でも馬に伝わらないように気持ちはフラットな感じで」。念願だった頂を目指す。(デイリースポーツ・井上達也)
提供:デイリースポーツ