「
スプリンターズS・G1」(10月3日、中山)
展開の鍵を握る存在である
ビアンフェが、2年連続で秋の電撃戦に参戦。暴走気味に飛ばした20年は、
モズスーパーフレアとの“共倒れ”という結果に終わってしまったが、21年も自身の
スタイルを貫く構えだ。勝手知る
藤岡佑介騎手(35)=栗東・フリー=に導かれ、20年のリベンジを果たす。
前走の
函館スプリントSを逃げ切り、20年5月の葵S以来、約1年ぶりに美酒を味わった
ビアンフェ。デビューから全ての手綱を取る藤岡佑は「状態も良く、手応えを感じてレースに向かえた。昨年の
スプリンターズSでは迷惑をかけてしまったので対策をしてもらい、ゲート入りもスムーズだったし、落ち着きがあった。コントロールが利いた中での勝利」と振り返る。去勢後2戦目で早速効果が表れるなど、収穫の多い重賞3勝目だった。
これまでに挙げた4勝は全て逃げ切り。やはり、ここでもハナを奪うのか-。主戦は「持ち味を生かすには前で運んだ方がいい。スタートも速いし、無理に抑え込むこともない。周りがしんどくなったところで踏ん張るのがこの馬の良さですから」と、自身の武器を最大限に生かすレースを思い描く。
JRA通算900勝達成まで、あと1勝に迫る。「1000勝が具体的に見えてきた中で、昨年からはコ
ロナ禍で仕事ができることをありがたく思っています。感謝の気持ちは、こういった区切りの時にしか伝える場面がないですからね」と言葉を紡いだ。
騎手生活18年目を迎えた35歳は、「ジョッキーと、そうじゃなかった時間が同じになりましたから」と感慨深げ。18年NHKマイルC(ケイアイノーテック)に続く2度目のG1制覇へ-。果敢な積極策で頂点を狙う。
提供:デイリースポーツ