暮れの中山大障害へと向かう上で重要なステップレース。2角付近からスタートして3110mの距離に13の障害が置かれている難コース。3つの連続障害と、スタンド前に設けられた2つの大いけ垣と大竹柵含む4つの連続障害でリズムを崩さずに走れるかどうかがポイント。加えて、最後の障害を越えてからゴールまでの400m弱の直線コースに適応できる平地の脚も求められるコース設定になっている。

　◎ヒロシゲセブンは昨年の2着馬。終始、メイショウダッサイをマークするような位置でレースを進め、長い直線を利して最後は最優秀障害馬に0.3秒差まで迫った。中山の大障害コースは合わないようだが、東京競馬場は3戦して1勝2着1回と堅実。前走の東京ジャンプSは向こう正面で一気に先頭に立って馬が戸惑ったような印象だったが、それでも0.2秒差4着と頑張った。

　〇ホッコーメヴィウスは、春の東京ジャンプS2着馬。道中でポジションを下げざるを得ないような競馬になったが、最後はよく伸びて勝ち馬までハナ差まで迫った。1番人気を裏切ってしまった前走(新潟ジャンプS)の内容は不満だが、しっかりと間隔を空けてここに挑んできた。

　このレース2連覇を含め、J・GI7勝▲オジュウチョウサンの実績には敬意を払うしかない。しかし最後の勝利から1年以上が経過した、骨折明けの10歳馬。有馬記念で0.8秒差9着だから平地の脚もある馬だが、どちらかといえば東京コースよりも中山コースに適性の高い馬。無事であれば、向かうだろう中山大障害に向けてしっかりと見定めたい1戦だ。

　小倉競馬場で3連勝中の△アサクサゲンキにとっては試金石となるレース。飛越に問題がある馬ではないとはいえ、久しぶりに難易度の高い障害をどうクリアしてくれるか。それでも不安よりは楽しみの方が大きい馬だ。

　あまり手を広げるのもどうかとは思うが、堅実な△コウユーヌレエフと1年以上ぶりとはいえ、東京コース向きの末脚を持つ△ラヴアンドポップも気になる存在だ。