28日にG1で4勝を挙げた
メイショウサムソンの種牡馬引退が明らかになりました。2006年
皐月賞&ダービーの2冠を達成すると、07年には
天皇賞・春秋連覇。当時、現場で記者として取材していて、ラストランとなった08年
有馬記念(8着)では「サムソン日記」と題して、レース当日まで1週間の密着もさせてもらいました。なじみ深い馬だけに、少しさみしさを感じます。
最初に管理した故・瀬戸口勉調教師が、松本好雄オーナーに「1頭預かりたい馬がいるので、お願いします」と言ったのがサムソン。丈夫そうで障害でも活躍しそうと、大きな期待はなかったようです。
確かに派手な血統ではない。それが良血馬を蹴散らして、大きなタイトルを頂く。競馬のロマンを感じさせてくれました。ただ、障害馬になっても歴史に大きな名を刻んでいたのでは…。種牡馬としては
デンコウアンジュ、
フロンテアクイーン、
ルミナスウォリアーなどの重賞ウイナーをはじめ、多くの活躍馬を輩出しました。
今後は功労馬として、ひだか・ホース・フレンズ(北海道日高町)で余生を送ります。ファンが多かっただけに、関係者は引退馬に目を向けてもらう意味で、大きな役割を期待しているようです。
天皇賞ウイークに発表というのも何かの縁かもしれません。新天地での活躍を楽しみにしていますし、機会があれば会いに行きたいと思います。(デイリースポーツ・中江 寿)
提供:デイリースポーツ