「みやこS・G3」(7日、阪神)
復活なるか-。2年前の覇者である8歳の古豪
ヴェンジェンスが4日、栗東坂路で最終リハ。単走で軽快に駆け上がり、上々のタイムを記録した。脚部不安で約1年2カ月の休養を余儀なくされたが、実戦を2度叩いて着実に良化気配。6勝を挙げている得意の阪神ダートで本領発揮といく。
朝一番のラッシュが終わった午前7時半。主戦の幸を背に、
ヴェンジェンスが栗東坂路に姿を見せた。テンから馬場の真ん中を堂々と突き進み、単走で4F53秒6-38秒6-12秒6。馬なりの手応えながら軽快に坂を駆け上がった。
やれば時計は出るタイプだが、今回が叩き3走目。中間も順調に来ており、もう強く追う必要はないだろう。感触を確かめた幸も「いい感じでした。テンをゆっくり入ってしまいを伸ばしましたが、反応は良かった。具合は(休養後で)今回が一番いいです」と確かな上昇を感じている。
見守った大根田師も納得の表情だ。「前走後に気分転換の意味で放牧に出したが、ここまでは予定通りに来ている。追い切りも普通に消化できたし、心配事はないね」。8歳でも馬は元気いっぱい。「(トータルで)3年ぐらい休んでいるから」と若々しい馬体に目を細める。
復帰初戦の2走前はテンから行きたがって最後はガス欠。前走は不良馬場の上に、前残りの展開で勝負にならなかった。2度叩いて実戦勘を取り戻しているだけに、好走条件がそろったここで復活といきたいところだ。
「前走は距離が少し長かった感じもする。その点、千八になるのはいいと思うし、阪神コースは走りやすいのか成績がいいからね。鞍上もこの馬のことをよく分かっているので、うまく展開がかみ合えば」と指揮官。阪神ダートは〈6・2・0・3〉と好相性。2年前の覇者が、阪神開催を追い風に2年ぶりのタイトル奪取を狙う。
提供:デイリースポーツ