秋競馬最初の2歳重賞として10月に行われていたのが、14年に
朝日杯FSの前哨戦として施行時期が11月に繰り下げられた。2歳重賞としては数少ないGIIで、後のGI馬を多く輩出してきた伝統の一戦ではあるが、同時期の2歳重賞にメンバーが分散するようになってからはやや重要性は薄れつつある。
1.前走の格は関係ない
昨年は未勝利勝ち直後の
レッドベルオーブが前走オープン勝ちの
ホウオウアマゾンを差し切りV。一昨年は
新潟2歳Sで2着だった
ペールエールが1番人気で3着に敗れ、前走新馬と未勝利だった馬がワンツー。また、17年は
新潟2歳Sを勝って1番人気に推された
フロンティアが4着に敗れ、前走新馬戦だった馬が馬券圏内を独占。さらに、15年は新馬勝ち直後だった
エアスピネルが、3連勝中の
シュウジを差し切った。素質があればキャリアの少なさは不問にしていい。
2.控える競馬をしてきたか
過去歴を見ると逃げ・先行馬の活躍が目立つが、それは少頭数になることがほとんどであることが影響している。過去10年間で前走3角1番手だった馬は[0-2-2-15]と勝ち切れておらず、控える競馬をしてきた馬が勝ち切るレース。
3.好走傾向の種牡馬
16年から今年10月までに行われた阪神芝マイルの2歳戦の成績を、種牡馬の着別度数順で見てみると、複勝率上位(最少レース機会数5回)は、上から
バゴ、
クロフネ、フランケル、
アメリカンペイトリオット、
キングカメハメハ、
エピファネイアで、その次が
ディープインパクト。このうち複勝回収率が100%を超えているのは
バゴ、
アメリカンペイトリオット、
エピファネイア。
ソネットフレーズは新潟芝マイルの新馬戦を3馬身半差完勝。出負けを二の脚でリカバリーして、直線では迫る2着馬を突き放す好内容で素質はかなり高そうだ。デビュー前の調教も良かったが、ここに向けた中間の調整も抜群。牡馬相手でも勝ち負けを期待したい。