川崎競馬場で12月15日、2歳ダート王決定戦の
全日本2歳優駿・Jpn I が行われる。過去10年では、
JRA馬が7勝しており、今年も選りすぐりの砂巧者を送り込んできた。
アイスジャイアント(牡2、美浦・
高柳瑞樹厩舎)は、
JBC2歳優駿の覇者。初重賞参戦の前走は、スタート案外で後方11番手からの競馬となったが、直線は最速の上がりで豪快に脚を伸ばし、鮮やかな差し切り勝ちを決めた。道中は外めを追走しながらも落ち着いて運び、直線で鞍上の檄に応えて反応するなど、レースセンスの良さが光った。これで、2戦2勝と負けなし。初の川崎、距離短縮と課題は多いがデビュー戦は先行しており、小回りへの対応は問題なさそう。連勝記録を伸ばせるか注目だ。
3連勝でここに臨むのは、
セキフウ(牡2、栗東・
武幸四郎厩舎)。前走の兵庫
ジュニアGPは直線で前が狭くなるアク
シデントがありながら、馬の間を割って接戦に持ち込み、首差で勝利と強い競馬。これが、
武幸四郎調教師にとって、初のダート
グレード勝利となった。レース後、トレーナーは「スタートは早かったし、これまでで一番いいポジションにつけられた」とレースぶりに成長を感じていた。「次走はできれば川崎に」と話していた通り、ここに照準を合わせてきた。重賞2連勝となるか―。
兵庫
ジュニアGPで2着だったのは
コンバスチョン(牡2、美浦・
伊藤圭三厩舎)。序盤は初の地方馬場の砂にひるむ場面もみられたが、早めに動いて自分でレースを組み立てたのはさすが。勝ち馬とはクビ差で、負けて強しの内容だった。ここへの追い切りでは古馬1勝クラスと併入し、タイムも上々。馬体もデビュー時より、ひと回り大きくなった。伊藤圭調教師が、早くから砂適性を見抜いていた素質馬。直線の長い川崎で、自慢の末脚が生かせれば逆転可能だ。
このレースは、2年連続で南関勢が制しており、今年は地元代表で
ナインバイパー(牡2、川崎、
八木仁厩舎)が参戦。前走の川崎若駒OPを4馬身差で圧勝とここへの弾みをつけている。さらに、
ハイセイコー記念の覇者・
ノブレスノア(牡2、浦和・
小久保智厩舎)も出走。鞍上の
森泰斗騎手は「川崎はこれまで2度走っているし、時計が詰められれば」と意欲を燃やす。
さらに、北海道は
JBC2歳優駿の2着馬ナッジ(牡2、
田中正二厩舎)、
鎌倉記念を制した
シルトプレ(牡2、桜井拓章厩舎)など強者を送り込んでおり、今年も激戦が予想される。
(文:スポーツ報知記者・志賀浩子)
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