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【ホープフルS】横山武 最年少年間G1・5勝目 キラーアビリティで鮮やか

デイリースポーツ
  • 2021年12月29日(水) 06時35分
 「ホープフルS・G1」(28日、中山)

 また、タケシだ!。横山武に導かれ、2番人気のキラーアビリティが、3番手から直線鮮やかに抜け出して快勝。G1初タイトルを手にした。鞍上は年間G1・5勝目となり、23歳0カ月7日での達成は、和田竜の持つ23歳6カ月2日を更新する最年少記録となった。2着には4番人気のジャスティンパレス、3着には8番人気のラーグルフが入り、1番人気のコマンドラインは12着に終わった。

 2021年の中央競馬の締めくくりも、この男だった。まさに“横山武”時代の到来を印象づける圧巻劇だった。2日前の有馬記念と同じ勝負服をまとい、今度は将来性豊かなキラーアビリティを頂点に導いた。

 序盤は内々の3番手で課題の折り合いに専念。抜群の手応えで直線に向き、残り100メートル手前で抜け出すと、後続に1馬身半差をつけて完勝した。「向正面に入ったらスッとリラックスしてくれたので、これならと思いました」と振り返った。

 騎乗予定だった福永が香港スプリントで骨折したため、急きょ騎乗依頼を受けた。中間は2週連続で栗東へ駆け付け、調教にまたがりコンタクトを取った。「口向きが難しくて一筋縄ではいかないなぁ、と思いました。そこが(きょうは)一番の不安でした」。心配も取り越し苦労に終わった。

 斎藤崇師も感無量の面持ち。厩舎の看板馬だったクロノジェネシスは、有馬記念を最後にターフを去ったばかり。「寂しくなったところへ、1頭出てきてくれて、また厩舎も盛り上がりますね。まだ課題もありますが、成長してくれたら。クラシックを狙っていきたい。ジョッキーもうまく乗ってくれました」と喜びをかみしめた。

 目標にしていたJRA年間100勝を初めて達成した鞍上は「喜怒哀楽の一年」と振り返った。G1初Vの皐月賞を“喜”、有馬前日に受けた騎乗停止を自身への“怒”、鼻差2着のダービーを“哀”、そして有馬Vを“楽”とした。史上最年少となる年間JRA・G1、5勝を挙げ、さらに12RではJRA通算300勝も達成し、最高の形で締めた。

 飛ぶ鳥を落とす勢いの若武者は「関係者はもちろん、一番に頑張ってくれているのは馬なので、感謝です」。人馬にとってさらなる飛躍の新しい一年が、間もなくやって来る。

提供:デイリースポーツ

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