競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
16日の
京成杯は
ホープフルSで11着だった
オニャンコポン(牡、美浦・小島)が重賞初制覇。これでデビューから全て芝2000mを走り、4戦3勝。賞金加算に成功し、クラシックの有力候補の一頭に躍り出た。小島師は私が美浦所属時代にお世話になった調教師でもあり、電話で『おめでとうございます』と言わせてもらいました。その時にレースを振り返って「ジョッキーがうまく乗ってくれました」と鞍上の好騎乗を高く評価していたが、馬自身も着実に力を付けており、勝ちっぷりも非常に良かったと思います。今後についてもうかがったところ「これからオーナーと相談してからになりますが、
皐月賞(4月17日・中山、芝2000m)へ直行する可能性が有力です」と話してくれました。
小島茂之先生、今年もよろしくお願いします。
3着は重賞初挑戦だった
ヴェローナシチー(牡、佐々木)。前走で未勝利戦を勝ってすぐにここへの挑戦を決めたように、師も大きな期待を寄せている一頭。レースを振り返って、指揮官は「まだ緩さが残っているなかで、よく頑張ってくれた。一戦ごとに馬が良くなっていたし、ためてしっかり伸びた内容は今後に向けて大きな収穫」と、オープンでも通用する手応えをつかんだ様子。次走は
すみれS(2月26日・阪神、芝2200m)を予定している。「跳びが大きくて、広いコースの方が合っている。内回りでも中山よりは直線が長く、レースはしやすいと思う。クラシック(出走)へ向けてきっちりと賞金を加算したい」と力を込めた。
15日の
菜の花賞を快勝した
サウンドビバーチェ(牝、高柳大)。1番枠から立ち回りのうまさを生かして好位から抜け出し、2勝目を挙げた。「鞍上もほめてくれたし、いい内容で勝ってくれました」と師もご満悦の表情。ただテンションが高く、その点が今後の課題になりそう。「ゲート裏でもうるさかったです。ずっとテンションの高さを抱えていますが、そのなかで結果を出していますし、カイ食いが良く前走も2キロ増えていましたからね。それほど心配はしなくていいのでは」と現状は個性のひとつと考えているようだ。今後、距離を延ばした時に能力を出し切れるかがひとつの鍵になりそうだ。
次週の注目は、29日に行われる東京の3歳1勝クラス(ダート1600m)。アロゲート産駒の2頭が火花を散らす戦いを演じる。デビュー戦で2着に2秒4差をつけて勝ったアロゲート産駒の
ジュタロウ(牡、河内)。昇級戦の前走も上手なレース運びだったが、先行して先に抜け出した
デシエルト(牡、安田隆)をとらえ切れず1馬身差の2着。今回は必勝態勢で臨む。師は「落ち着きが出てきて、状態はさらに上向き。ワンターンの方がレースをしやすいと思うし、今回は大丈夫だと思う」と勝利宣言。勝って米3冠への参戦へ向けて一歩踏み出す。
対する
フーリッシュホビー(牝、杉山佳)は、阪神の新馬戦で1番人気だったアロゲート産駒の
シェイリーン(牝、
池添学)を首差負かしてV。再度の同産駒対決へ向けて、師は「前走後は放牧に出していいリフレッシュができましたし、ここを目標に仕上がりは上々です。相手はさらに強くなるし、初の左回りも鍵になりますが、能力の高さでクリアしてほしいです」と無傷V2へ向けて期待を寄せた。正直、平場戦なのがもったいないくらいで、今後に向けて目が離せない一戦となりそうだ。
15日の中京未勝利戦(芝1400m)を勝ち、惜敗続きにピリオドを打った
ショウナンハクラク(牡、松下)は放牧を挟んで、
ファルコンS(3月19日・中京、芝1400m)を予定。師は「今回と同じ舞台なので、自分の力はしっかりと出して、いい走りをしてくれると思います。それでどこまで通用するかですね」と展望を語った。
16日の小倉1勝クラス(ダート1700m)を勝った
タイセイドレフォン(牡、西村)は
ヒヤシンスS(2月20日・東京、ダート1600m)へ向かう。
昨年11月の東京未勝利戦(芝2000m)でレコード勝ちをした
ジュンブロッサム(牡、友道)は
共同通信杯(2月13日・東京、芝1800m)を目指す。(馬三郎栗東支局・塩手)
提供:デイリースポーツ