「
きさらぎ賞・G3」(6日、中京)
21年冬の左鎖骨骨折で休養していた
福永祐一騎手(45)=栗東・フリー=が、いよいよ今週から実戦復帰する。クラシックの登竜門レースで、初コンビを組むのは素質馬
エアアネモイ。いきなり重賞奪取を決め、鮮やかな復活劇を飾ってみせるか。
自身の復帰週に、いきなり最上の結果を見せてくれるかもしれない。約2カ月ぶりに戦列へ戻る福永が、
きさらぎ賞で手綱を取るのは有力馬の一角
エアアネモイ。実戦でのコンビは初でも、デビュー前の調教に騎乗した経験があり、「体が緩い馬やったけど、成長している」と好感触を得ている。
これまで兄3頭にも騎乗しており、なじみのある血統でもある。全兄の
エアサージュは21年の
菊花賞(8着)に駒を進めた。「
サージュよりいい。追ってからの集中力も高い。どれだけやれるかという感じ」と大きな期待を口にする。
ピクシーナイトと臨んだ21年12月の
香港スプリント。馬上から数メートル離れたターフに激しく打ちつけられ、左鎖骨を骨折した。「たくさんの人が心配してくれて、応援してくれた」。そんな声を励みにリハビリに取り組んできた。特に力を入れたのは食事面。水や米、肉などの基本的な食品の質を高めつつ、回復効果の高いサプリも積極的に取り入れた。「そんなに張り切ったわけじゃない」と照れ笑いするが、当初2月半ば以降とされた復帰予定が早まったのは、本人による努力のたまもの。「痛みはもう何もない」。1月27日から調教騎乗を再開し、実戦感覚を取り戻してきた。
自身にとっては、デビュー2年目の97年から26年連続の重賞制覇も懸かる一戦だが、「体を整えて騎乗したい。それだけ」と淡々。泰然自若の構えで、あっさり復活を告げる重賞Vを成し遂げてくれそうだ。
提供:デイリースポーツ