今週から中京から阪神に替わり、東京・阪神・小倉の3場開催。

　東京競馬場は、木曜日の雪の影響がどの程度残るのかは心配。一方、阪神競馬場は年末以来約1か月ぶりとなる開催だが、こちらも芝の回復状態は気になるところだ。

　重賞は、土曜日にクイーンカップ(GIII・東京芝1600m)。そして日曜日に阪神で古馬の中距離戦・京都記念(GII・阪神芝2200m)、東京で3歳のクラシックロードの出世戦ともいえる共同通信杯(GIII・東京芝1800m)が行われる。

　今週は、昨年エフフォーリアが勝った共同通信杯をピックアップ。いつものように過去10年データから、馬券のヒントを探っていこう。

1　さほど活躍していない1番人気馬？

　まずは1番人気馬の成績チェック。

　共同通信杯では過去10年、1番人気馬で勝っているのは14年のイスラボニータだけ。人気上位馬が活躍しているイメージもあるが、1番人気馬の成績はパッとしていないのだ。昨年勝ったエフフォーリアも4番人気。1番人気馬の成績は【1・3・1・5】。馬券軸なら良いが単勝狙いは妙味が少ないといえるだろう。

　ちなみに、2番人気馬は【2・1・3・4】・3番人気馬は【3・2・2・3】で、どちらかといえばこちらのほうが成績が良い。1〜3番人気以外が勝っている年は4回で、4番人気＆6番人気馬が2勝ずつ。単勝を狙うならば、思い切って4・6番人気あたりをチョイスしたほうが面白いのかも？

2　配当は傾向なし！　狙うならば3連複の1万円台？

　次に配当傾向を見ていこう。

　まずは馬連から。ここは過去10年で万馬券が一度もない。一番堅かったのが210円(12年)で、逆に荒れたのが9650円(16年)。荒れたときは6番人気＆5番人気の組み合わせだった。馬券で狙うならば、軸に4〜6番人気のどれかを据えて相手も上位勢に広く流す作戦が効果的なのかもしれない。

　3連複ではガチガチの3桁配当が3回。反面、万馬券以上は4回。3連複のボリュームゾーンは3回出ている1万円台となる。

　3連単では、堅いときは20〜30倍台でこれが3回。荒れた年は56万円台(18年)というのもあるが、傾向はちょっと掴みづらい。とはいえ極端な大荒れ期待の馬券は成立しづらい配当傾向ではある。

3　枠番の有利不利はあるの？

　過去10年、枠番による有利不利はさほど大きくはなさそう。

　とはいえ2枠と8枠はあまり活躍していない。2枠は2着3回だが1着なし。8枠は2着と3着が1回ずつで1着なし。今年は2枠と8枠にやや人気サイドが入っているので、この点がどう影響するか。さらに3枠は1着が1回だけあるものの、ほかの9回では馬券圏内になっていない。関東馬と関西馬の比率も、馬券圏内は17頭対13頭でやや関東優勢という程度である。

4　ローテ前走はどこを狙うのが良いのか？

　昨年は、1着が前走・百日草特別(1勝クラス・東京芝2000m)1着エフフォーリアだったが、2着ヴィクティファルス(7番人気)、3着シャフリヤール(2番人気)ともに前走新馬戦勝ちの1戦1勝馬。

　過去10年でも、5頭の前走新馬戦勝ち馬が馬券圏内になっているので、1戦1勝馬も軽視できないレースになっている。それでもその5頭はすべて「前走新馬戦・1番人気で1着」「レースは芝1800m戦以上」という共通項がある。今年当てはまるのはダノンベルーガ。これは注目の1頭となるだろう。

　さらに近4年、1着馬はすべて前走1勝クラス(500万)出走馬。この4頭にしても、前走で1着、もしくは1番人気のどちらか。今年はここが狙えるかもと思っていたが、今年この条件に当てはまる馬は出走していない。

　加えて、前走未勝利勝ちから馬券になっているという馬も前例なし。今年は前走未勝利勝ち馬が2頭いるが、前例がいないという点では厳しいレースになりそうだ。

　一方、今年人気になる2頭ダノンスコーピオンとジオグリフも前走朝日杯FSからというローテ。この前走朝日杯組というのも過去10年で最高が2着で、勝ちきりはない。人気馬たちはこのジンクスを跳ね返すことはできるのだろうか？

(netkeiba編集部)