「
阪急杯・G3」(27日、阪神)
重賞2勝馬
ダイアトニックが貫禄デモだ。23日、岩田康を背に、栗東坂路でしまい重点。ラストは11秒6とシャープに伸びて好調をアピールした。7歳馬だが、衰えは皆無。3つめのタイトルをつかみ、大舞台へと弾みをつける。
夜明けの時は近い。2年前の
函館スプリントSを勝ってから大敗が続いた
ダイアトニックだが、前走の
京都金杯(4着)で感じさせた復調の兆しはやはり間違いではなかった。最終リハは岩田康を背に栗東坂路で単走。もう十分に仕上がっているため、4F55秒6と全体時計は控えめも、ラスト1F11秒6と鋭い末脚を繰り出した。
安田隆師は「いい動きだったと思いますよ。
京都金杯の内容が良かったですし、復調していますね。この馬は寒い時の方がいいと思います」と出来の良さに太鼓判を押す。この日は特に気温が低く、追い切り時はマイナス2度という厳寒だったが、前向きさが見られて元気いっぱい。この冬の寒さが、
ダイアトニックにはプラスに働いているようだ。
指揮官には自ら手掛けた
ロードカナロアの子どもに関して一つの持論がある。「カナロアの産駒は(
中山金杯を勝った)
レッドガランもそうだし、奥手の馬が多いと思います」。
レッドガランと
ダイアトニックは、同世代のカナロア産駒。一般的には高齢とされる7歳だが、調教の動きを見る限り、衰えはみじんも感じさせない。
阪神の芝1400メートルは一度しか走っておらず、それが2年前の
阪急杯。2着入線後、3着降着となったため悪いイメージがついているが、直線半ばでいったんは完全に抜け出していて、この舞台に対する適性は高い。「結果を出して、次の
高松宮記念へ行きたいですね」と意気込む安田隆師。かつて短距離王候補と呼ばれた素質馬が、まずは前哨戦を制し、復活を果たす。
提供:デイリースポーツ