「ス
プリングS・G2」(20日、中山)
迷いはなかった。5番人気の
ビーアストニッシドはスタート直後につまずいたが、すぐに立て直すと最内枠を利してハナを奪った。前半1000メートル通過は60秒8。「61秒で行ければ、ラスト3Fも脚は使える。そこだけ計算して行った」と岩田康。その読み通り、直線に入ってからは左ムチのゲキに応えて踏ん張り、追い込む
アライバルを鼻差で封じてゴールに飛び込んだ。
アメリカンペイトリオット産駒によるJRA重賞初V。「自分のペースで行ければ、全能力を発揮してくれる。最後は根性を見せてくれた」と鞍上はしぶとさを発揮したパフォーマンスを高く評価。阪神で見届けた飯田雄師は「よくしのいでくれた。直線が短い中山の方が合っている気がする。今はしっかり走れているし、きょうのような競馬ができれば2000メートルも大丈夫」と目を細めた。
鞍上は前日の
若葉S(
デシエルト)に続いて皐月TRを勝利。「調教では本当わがままで…。いつもケイコをつけている未崎君(柴田)や、厩舎の方々にも面倒を掛けている。でも、レースに行くとちゃんと走ってくれる。面白い馬ですよね」。意外性たっぷりの個性派が、本番でもアッと驚かせる走りを見せてくれそうだ。
提供:デイリースポーツ