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高松宮記念・G1」(27日、中京)
いよいよ春のG1ロードが開幕する。オープニングを飾るのは桶狭間の電撃戦だ。G1馬が3頭と少なく、しかもその全てが2歳マイルでのタイトルとあって混戦ムードが漂っている。そんな中、
シルクロードSで成長ぶりを示した
メイケイエールが、悲願のタイトルを狙っている。
レースでは毎回、荒ぶる気性で鞍上を悩ませてきた
メイケイエールが、前走の
シルクロードSではスタートから我慢の利いた走り。折り合い面で大きな進展を見せ、ラストの末脚へとつなげた。
激変の理由は試行錯誤の末にたどり着いた2つの馬具。パシュ
ファイヤーで視界を遮ってレースに集中させ、折り返し手綱により必要以上に頭を上げさせないことで折り合いを強化。池添が「2つとも効果があったし、前哨戦としては良かった」と話せば、武英師も「こうやって走れば自分も楽だなと思ってもらえたら」と手応えをつかんだ様子だ。
その進化は16日の1週前追い切りにも表れていた。池添を背に栗東CWで4F51秒5-11秒6(馬なり)の好タイムを楽々とマーク。以前のように使ってもイライラした様子はなく、どっしりと構えているのはいい傾向。細く見せがちな馬体も現時点では丸みをキープできており、調整は順調に進んでいるようだ。以前は馬場入り後に頭を上げるそぶりが目立ったが、この日はそんな様子は見せず、軽快な脚取りで駆け抜けた。指揮官が「順調ですね」と目を細めれば、感触を確かめた鞍上も「しっかり動けていました。全てが解決したわけではないけど、大きな目標に向けてすごくいい雰囲気です」と状態に太鼓判を押す。
19日には荒れた馬場も苦にせず、栗東坂路を4F52秒6-12秒4で余力たっぷりに登坂し、絶好調をアピール。ちょっぴり大人になった希代のおてんば娘が、桶狭間の電撃戦で快足女王へと突き進む。
提供:デイリースポーツ