今週は中京1200mの舞台で
高松宮記念が行われます。昨年のこのレースで2着、
香港スプリント2着以来のレースとなる
レシステンシア、前走で馬具の工夫などで鮮やかな勝ちっぷりを見せた
メイケイエール、朝日杯フューチュリティS勝ちがあり前走の
阪神Cで鮮やかに差して勝った
グレナディアガーズなど好メンバーが揃いました。このレースに出走を予定している有力馬について馬場や馬体といった視点を中心に解説していきたいと思います。
舞台となる中京芝コースですが、昨年と同じく今週からBコースに替わります。昨年は雨が降って、
高松宮記念の頃には外からも差しが利いていました。ただ、内が極端に悪いということもなかったと思います。土曜日の競馬を見てみないとわからないところがありますが、今年もフラットな馬場状態で考えておきたいと思います。
レシステンシア 前走は海外遠征なので比較しやすい昨年の
スプリンターズS2着時と比べるとふっくらしている印象。トモの肉付きも今回の方が良く見えます。少し仕上げとしては余裕がありますが、力は十分に出せる仕上がりだと思います。昨年の
スプリンターズSでは極端に内枠有利な馬場でしたが、12番枠から常に外を通って2着に入ったように地力は非常に高いものを持っています。直前の状態が鍵になりそうですが、調教などでいつもの動きができていればまず大崩れはないでしょう。
グレナディアガーズ 毛ヅヤが
ピカピカで筋肉の張りも素晴らしく、非常に見栄えがする馬体。
中内田充正厩舎らしい仕上げだと思います。
マイルCSでは掛かって競馬になりませんでしたが、距離短縮の
阪神Cでは今までの先行策から一変、中団から鮮やかな差しを決めました。馬体は
マイルCSの頃から非常にトモの筋肉が強化されて良くなっていましたし、今回の立ち写真を見ても父フランケルならではの非常にボリューム感のある張り詰めたトモの筋肉を見せています。今回は
阪神C以来のレースとなりますが、仕上げに抜かりはありません。かなりパワーアップもしているので、どんな走りをするか楽しみです。筋肉量が多く回転がしっかりと利くので初距離も問題なくこなせるでしょう。
ダイアトニック 前走の
阪急杯ではトモの筋肉が非常に発達した馬体を見せ、今まででも一番良く見せていました。その前走は内枠が極端に有利な馬場で10番だったので戦法が非常に難しいレースでしたが、これ以上ないくらいの好発から内を取って行きたい馬を行かせて折り合うという正に
パーフェクトな騎乗で勝利。今回はあばらが更にはっきりとしつつも腹袋がどっしりとした好馬体。前走よりも更に上の状態と言えそうです。中京コースも問題なく、ここは3着だった一昨年以上が期待されます。
ナランフレグ パドック、返し馬共に常に良く見せる馬ですが、今回の立ち写真でもトモの筋肉の質が良くてで、張りも素晴らしい。全体的には無駄肉がなくなって素軽く見せます。この馬の持ち味であるバネをフルに生かせる状態と言って良いでしょう。この馬の場合はゲートが遅く常に後方からの競馬になってしまいますので、馬場状態が鍵になります。直線の長い中京コースも合いますし、外からの差しが利く馬場ならチャンスはあるでしょう。
サンライズオネスト ここにきてトモの筋肉の質が強くなり、急激に良くなっています。前走の
阪急杯時よりも全体的に引き締まって良い状態と言えるでしょう。マイルや1400mを中心に使われていた馬ですが、体型的に今はス
プリント色が強くなっていますし、直線で外に出すのに時間が掛かり追い出しが遅れてもなお差し切った、前々走のカーバンクルSのレース内容を見てもむしろ良いくらいでしょう。中京コースも悪くありません。
サリオス 昨春はスランプでしたが、秋のマイルチャンピオンS時は馬体を持ち直してきていました。
香港マイルで3着に入ったのもデキが戻ってきた証でしょう。今回はそれほどびっしり仕上げてもいませんが、状態としては悪くありません。ツナギが短く体高が低いので、むしろス
プリントは合うかもしれません。押さえは必要でしょう。
メイケイエール 元々見栄えがするタイプではありませんので、馬体はこんなもんでしょう。ただ、トモの実の入りが良くなり、細くない程度にきっちりと仕上がっているので、デキ自体は良さそうです。問題はこの相手関係。前走で克服したと言っても良いですが気性面でも完全に不安を払しょくできたわけではありませんし、この相手で勝ち切るまではどうでしょうか。
【総括】
現状は
ダイアトニック、
グレナディアガーズ、
ナランフレグ辺りに注目しています。結論はこれらの要素に調教などを加味して
ウマい馬券で提供しますので、そちらもご注目下さい。
(文・古澤秀和)