「
大阪杯・G1」(4月3日、阪神)
ここまで10戦5勝。
エフフォーリアや
ジャックドールと同じ4歳世代の
アリーヴォは、全勝ち鞍が“小倉芝”という、なかなかの個性派だ。
血統も面白い。早世した15年の2冠馬
ドゥラメンテを父に持ち、母はJRA史上初となる韓国重賞勝ちの偉業を成し遂げた
エスメラルディーナ。取材中、ちょうど15年トゥクソムCでコンビを組んだ藤井勘一郎騎手を見かけたので、ここぞとばかりに母の思い出話を聞かせてもらった。
「確か…あの時は船と馬運車で輸送して、釜山経由で移動したと思います。しかも、もともと2頭で輸送する予定が1頭になってしまって。牝馬1頭で戸惑いがあったと思いますが、難題を乗り越えての勝利は立派だったと思います。ええ、素直な馬で、いいスピードがありましたね」
配合的にはヘイローの4×5クロスがある程度で、素直に両親のいいところを受け継いだ感。さすがに
菊花賞(7着)の3000メートルは長かったが、中距離ならばまだまだ上を目指せる器だ。母父ハーランズホリデーは、昨年2着の
モズベッロと同じ。母譲りの精神面の強さがあり、道悪を苦にしないタイプだけに、ひと雨降れば大仕事をやってのける可能性は十分にある。(デイリースポーツ・松浦孝司)
提供:デイリースポーツ