「
ダービー卿CT・G3」(2日、中山)
後方2番手で脚を温存した11番人気の
タイムトゥヘヴンが、メンバー最速の上がり3F33秒7の末脚を発揮して大外を強襲。先に抜け出した
フォルコメンを頭差かわし、鮮やかな差し切りで重賞初制覇を飾った。
2度目のコンビを組んだ大野は「きょうは芝の外の方が伸びる傾向だったので、1回下げて外に運ぼうと思っていた。最後は切れる脚を使ってくれた」と狙い通りのVにしてやったりの表情。自身も19年4月の
アンタレスS(
アナザートゥルース)以来、約3年ぶりのJRA重賞勝ちに笑みを浮かべた。
母キストゥヘヴンは06年の
桜花賞馬。デビュー時から注目を集め、21年
京成杯、
ニュージーランドTと重賞で2度の2着がありながら、なかなか2勝目を挙げることができなかった。母も管理した戸田師は「(ポジションが)少し後ろ過ぎだったね」と苦笑いだったが、「お母さんが(08年の)
京成杯AHを勝った時と似た競馬をしてくれた」と中山マイル重賞の母子制覇に感慨深げだった。
次走については未定だが、指揮官は「これで胸を張ってG2、G1に向かうことができる」ときっぱり。母譲りの切れ味を武器にする素質馬が、大舞台でも大暴れしてくれそうだ。
提供:デイリースポーツ