かつてはオープン特別競走だったレースだが短距離レースの拡充、整備といった観点から2018年からは重賞競走に格上げされ、今年から「日本
グレード格付け管理委員会」によりGIII格付けとなった。ダービーの前日に、同じ3歳馬のス
プリンターが集結し、雌雄を決するというのも興味深い。今年も昨年に引き続き、中京競馬場で行われることになり、
高松宮記念と同じ舞台でスピード争いが繰り広げられそうだ。
◎
ウインモナークは
雪うさぎ賞の優勝馬。昨年7月の福島芝1200mのデビュー戦は追走に手間取り、気合を付けられながらの追走だったが、最後までしっかりと走り切って先頭ゴールイン。終わってみれば出走メンバー最速の上がりタイムを記録して初戦を無難に突破している。このレースで早い流れに乗り切れないところがあったので、その後は距離を延ばしてマイル路線を歩むも、思うような結果を残すことが出来ずにス
プリント路線へと再び舵を切り、デビュー戦以来となる芝1200mの前走で2勝目を記録した。
天性のスピードと立ち回りの上手さ、そして渋太く伸びる末脚が武器。まだ1勝クラスを勝ったばかりで時計の裏付けも乏しいが、芝1200m戦は2戦2勝。先物買い的な魅力を感じる1頭だ。
〇
コラリンは
カンナSの優勝馬。1番人気に支持された
京王杯2歳S、そしてプラス10キロの馬体重で挑んだ
クロッカスSはともに出負けしながらも外を回りつつ伸びてはきたが、いずれのレースも前半がスローだったために前も止まらずに4着、3着。この馬としては不完全燃焼のようなレースに見えたが、それでも上位に残った馬たちのその後の活躍を見れば悲観する内容ではない。スピード豊かな
ダイワメジャー産駒で、母はダート1200mの4勝馬。母の半弟に
シャケトラがいるものの、芝1200m戦で2戦2勝の
コラリンはス
プリント色が強そうだ。ここは骨折明けの1戦となることから1枚評価を下げたがスピード能力は魅力だ。
▲
カイカノキセキは札幌競馬場芝1000mの2歳レコードホルダー。先行力を武器としていたが、前走で抑える競馬を試みて0.3秒差3着。揉まれない外枠が味方したのは確かだろうが、出走メンバー最速の末脚を繰り出して2着馬とは0.1秒差。力みながら走る傾向があるので逃げ、先行馬が顔を揃えた今回はこの馬向きのペースになりそうだ。
△
ウインマーベルは橘S、そして
福島2歳Sの優勝馬で、当該コースで行われた
中京2歳Sは逃げた
ジャングロがレコードで逃げ切る中で0.6秒差2着だった。直線入り口で大きな不利があった
ファルコンSを参考外とすれば、芝の短距離では大きく崩れておらず、その実績はむしろ格上ともいえる存在だ。
堅実な末脚で何度も上位争いを繰り返している△
シゲルファンノユメ、休み明けを2度叩かれた△
テイエムスパーダ、レースセンスの良さそうな△
ブレスレスリーも押さえておきたい。